ホンダ『インターナビ』、日産『カーウイングス』のライバルが、“ナビの拡張”としてのテレマティクスを重視し、それがユーザーの支持を受けている。その現実の前にG-BOOK ALPHAも当然のようにカーナビ支援機能を実装している。
その中でも注目は渋滞予測による経路誘導である。
G-BOOK ALPHAの『Gルート探索』は、DCMの高速性と定額通信料金を最大限生かした仕組みでナビの拡張を効果的にかつ高効率に、そして安全というベクトルを外さずに設計されている。
「私どもの実走行試験では、一般ドライバーは経路全体を一括して把握したい傾向にあり、これが、意志に反して頻繁に変更されると、経路に集中(興味を持ち)しすぎ、現時点では、安全上、問題があると判断しました」(友山茂樹e-TOYOTA部部長)
「経路誘導は、あくまで、正確に、安全に、他のドライバーや住民に迷惑をかけずに・・というのがポリシーにあります」
では、あまりに頻繁な経路変更は危険であるという考えとドライバーが求める最短時間ドライブとをどう両立するのか。
「5分とか10分毎の定期間隔の自動受信はあえて設けておりません。目的地設定時以降の渋滞情報、回避ルートの更新は、高速道の入り口4km手前、また分岐点の7Km手前で自動的に行われます」
「定期更新の場合、経路更新タイミングによっては交差点ギリギリで右折せよとの指示が出るなど、安全上問題がある可能性があります。G-BOOK ALPHAでは、経路誘導の自動更新は、定期ではなく定点で行うよう配慮しています」
定点交信ということはつまり不定期交信である。ドライバーが交信頻度をコントロールできないこの方法では都度課金が発生する携帯電話接続タイプでは不都合が生ずる。パケット定額料金のDCMならば、10秒以内という高速更新とあいまって“安全な地点”での情報取得&経路再計算が可能になるのだ。
「VICSビーコン搭載車については、G-BOOK ALPHAのダイナミックルートガイダンスと3メディアVICSが合わされて、回避ルートを誘導します」
「その場合は、さきほどの分岐点手前だけでなく、VICSのビーコンの設置箇所でも、自動的に経路と渋滞情報を更新します。ビーコンの設置位置は、経路を更新するのに元来、適切な位置にあるという考え方からです」
「また、手動では、ナビのマップの画面下にある『再探索』にタッチすれば走行中であっても、任意でいつでも更新できます。手動の場合は、ドライバーが認識しており意思の範囲内の経路変更と考えられるからです」