日産はニューヨークオートショーで、デトロイト近郊に拡張された新しいデザインスタジオから生まれた『スポーツコンセプト』を発表する予定。アグレッシブなデザインは、アメリカの「スポコン」チューニングを意識して生まれたもので、日産関係者は「デザインチャレンジの一例として紹介するだけ」としている。しかし、かつて『シルビア』はスポコンに人気の一台だったが、現在の日産にはチューニングを楽しむ若者向けのモデルがないのも事実。業界筋にはこのスポーツコンセプトに量産化の可能性があるのでは、との見方もある。大胆なエクステリアデザインだけではなく、インテリアにもハイテク技術がふんだんに使われ、シートはレースタイプバケット。まさに、スポコン意識がもりだくさんだ。しかし日産によると、もし量産が計画された場合、デザインはもう少し大人しめのものになり、価格も『セントラ』(日本名『サニー』)を下回る、ファーストタイムバイヤーをターゲットにしたものになる、という。そう、ライバルはずばりトヨタのサイオンなのだ。このところ大胆なデザインの導入で注目を集める日産だけに、スポーツコンセプトがどのような形で市場展開されるのか、楽しみでもある。