ヤナセ、コマツなど3社が、鉄道保線用自動車の車両総重量を、普通運転免許で運転できるように過少申告して自動車検査証を取得していたことが発覚し、国土交通省は厳正に対処するとともに、他メーカーにも同様のケースがないか調査に乗り出すと発表した。
鉄道保線用自動車は、自動車に軌道走行装置、高所作業台、クレーンなどの作業機器を装備したもの。
これまでの調べでコマツはJR西日本に納車する10台の鉄道保線用自動車の新車検査で、一時的に一部の装置を取り外して検査を受けて、車両総重量を8トン未満で自動車検査証を取得し、その後に取り外した装備を装着していた。ヤナセ、三菱重工業も同様の行為を行っていた。
車両総重量8トン以上だと大型自動車免許が必要で、3社は普通免許で運転できるようにした。ベース車は車両総重量8トンを限度に設計・製造されており、大幅な重量超過は車台の強度不足、ブレーキ能力不足など、安全面にも支障をきたす可能性があった。
国交省では今後、車両メーカー、鉄道事業者に同様のケースがないか調査するとともに、関係機関と連携して対処すると、している。