新しい富士スピードウェイは、近年、世界各地のF1新規サーキットの設計を一手に取り仕切っていると言っても過言ではない、ヘルマン・ティルケ(ドイツのTILKE社)の作品である。この一点だけを取り上げてみても、トヨタが富士スピードウェイにF1開催の期待を込めていることが充分にうかがえる。長いストレートから、1コーナー、旧Aコーナー、ヘアピンといったあたりの流れには旧コースの面影が感じられるが、大きく変化したのは、従来の最終コーナーにあたるセクションだ。ヘアピンとまでは言えないだろうが、Rのきついコーナーをつづらおりのように曲がりながら登っていった先がストレート、というまったく新しい流れになる。従来よりもストレート進入の時点での速度は低くなることが予想されるため、約1.5kmという世界的にも稀有なストレートの長さそのものはほぼ維持されたが、1コーナー直前での最高速を旧コースと比較した場合、同性能同条件のマシンなら、新コースの方が最高速の数字は低くなるかもしれない。
トヨタがHaas F1と業務提携…“自動車産業の発展に貢献すること”を目指す、モリゾウ氏の思いは? 2024年10月11日 10月11日、TOYOTA GAZOO Racing(トヨタガズーレーシング、以下…