『エルグランド』の2.5リッターモデルのサスペンションは基本的に3.5リッターと同様。ラグジュアリーミニバンに似合う、ソフトなセッティングだ。このゆったりとした乗り心地で、それなりの走りができるのも、FRのエルグランドならではだろう。
そして少し引き締まったサスペンションが欲しい人には、10mm車高が下がったハイウェイスターがある。さらにもう少しスポーティな路線を希望する人には、20mmダウンのオーテック仕様のライダーも用意されている。ライダーでも乗り心地に硬さはなく、見た目には迫力のあるエアロをまとっているが、エルグランドの走りのテイストは崩されていない。
ライダーを開発したオーテック商品企画部 井出英雄さんは、「04年8月のマイナーチェンジから、ライダーの足まわりも見直しを図っています。今までは車高を下げていることもあり、少し硬かったのですが、しなやかさを重視したセッティングに変更しています」と説明する。
ライダーには専用の四角いテールパイプの、スポーツマフラーも装着されているが、こちらのほうも音量は控えめになっている。家族で乗っていても耳障りなことはないだろう。
インテリアでもホワイトの本革シートや、本革&木目調コンビステアリングなど専用装備がふんだんに採用されている。ブラックのスエード調シート表皮を採用し、価格を抑えたライダーSも用意されている。
今まではライダーと聞くと、架装されたカスタムカーを連想させる、少し尖った印象があったが、エルグランドのライダーは、ハイウェイスターのさらに上を行く、スポーティグレードのような、まとまりのあるモデルだ。