気になるニュース・気になる内幕…今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2005年2月9日付
●張社長、財界シフト トヨタ社長渡辺氏昇格、豊田家へ大政奉還も視野(読売・10面)
●三菱、大幅赤字2282億、リコール隠し影響 2004年4-12月期(読売・10面)
●三菱ふそう、走行中車軸脱落19件、欠陥隠し、大型車7300台緊急点検(読売・39面)
●三菱自動車、全ふそう株譲渡へ、対ダイムラー リコール巡る補償(朝日・13面)
●改革に挑む、トップインタビュー スズキ、津田紘社長、首位に安住せず基本忠実(産経・11面)
●静岡三菱自動車が現代車販売へ、契約締結(東京・8面)
●トヨタ 渡辺社長、きょう発表(日経・13面)
ひとくちコメント
きのうの日経朝刊が報じたトヨタ自動車の社長交代人事。間もなく名古屋と東京で記者会見を行い、正式発表となるが、きょうの読売や朝日などは、渡辺捷昭副社長の社長昇格に伴う“お家の事情”の内幕話を取り上げている。
そのポイントは豊田家への“大政奉還”とともに、張富士夫社長の副会長就任と奥田碩会長の留任の謎。朝日は「内」「外」気遣い布陣、「ポスト奥田」急務に。読売はズハリ「張社長、財界シフト」と指摘している。
奥田会長は「現職の社長のままでは財界活動にムリがある」というのが持論。この春、入閣を予定している張社長が現職のままでは“掟破り”にもなり兼ねなかったためである。
これで、張社長の次期経団連会長も現実味が出てきたわけだが、「トヨタは将来、章男専務まで経団連入りを視野に入れている」(財界関係者)という壮大な構想を描いているようだ。