トヨタ自動車は9日、今月1日付で設立された任意組合「日本温暖化ガス削減基金(JGRF)」に出資したことを明らかにした。
来年2月の発効が決まった地球温暖化ガス削減の国際条約である「京都議定書」で認められる温暖化ガスの排出権取引にJGRFを通じて参画する。
JGRFは、日本政策投資銀行、国際協力銀行の政府系金融機関とエネルギー関連、メーカー、商社など民間企業30社と1団体で設立。基金総額は1億4150万ドルで、トヨタは300万ドルを出資した。
自動車業界からの出資は現時点ではトヨタのみ。
京都議定書は先進国が途上国などの温暖化ガス削減事業に取り組んだ場合、削減分を排出権として取引できるよう認めている。JGRFは排出権を「クレジット」として購入、出資企業に配分する。排出権の購入は途上国の環境対策に寄与することにもなり、トヨタは「JGRFの活動趣旨に賛同して」出資を決めた。