【ホンダ レジェンド速報】その3…スポーティ・ラグジュアリーの新世界

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北海道・ホンダ鷹栖テストコースの高速周回路。180km/hでバンクを走行し、ストレートに出て一気にフルブレーキング。独ニュルブルクリンクをモチーフとした高速コースでは、140km/hのブラインドコーナーの連続。ジャンピングポイントで『レジェンド』は軽く飛んだ! ヨーロッパの道を再現した「EU路」では、イギリス、ドイツのカントリーロードを体験。ウエット路面でVSA(スタビリティ制御)をOFFにして、積極的にコーナーを攻めた。

この時点ではレジェンドはまだプロトタイプ。用意されていた2台にはさらなる技術開発を考慮して固体差を設けてあった。走行後、私は担当エンジニアの方々と各種の意見交換をした。それから約1ヶ月。栃木研究所の「ホンダミーティング2004」に登場した量産モデルは、私の期待を超える上質な仕上げを見せていた。まず、動きのカタマリ感がある。エクステリアの筋肉質が、そのまま走りに直結している印象だ。ボディ軽量化の影響も大きい。

新設計シャーシ(正確にはアコード、インスパイアを基盤とする部分がある。が、AWD化にともない、かなりの部分を新設計)は、ハイテン材(高張力鋼材)の使用比率を拡大。ピラー部分には高周波焼入れのハイテン材を。フード、フェンダー、トランクにはアルミを。前後サブフレームもアルミ化した。アルミ化軽量ボディというと、ジャガー『XJ』(オールアルミボディ)の「ウソのような軽快な走り」を連想しがち。が、レジェンドの乗り味は、ボディのカッチリ感が生まれ、重厚感を兼ね備えている印象だ。

そして、注目はSH(スーパーハンドリング)-AWD。機構的には、リアディファレンシャル内に電磁クラッチがあり、左右の駆動力(トルク)を最大0対100で制御。フロント・リアはセンターデフ内の遊星ギアを介して最大30対70で制御。スロットルポジション、ステアリング舵角、車速、横G、ヨーレイトなどのセンサーから情報収集。VSAとも協調し、究極のハンドリング、究極のAWD車を目指したホンダ自慢の一品だ。膨大なテストを繰り返し、耐久性にも自信満々。ではその乗り味とは?

通常の舗装路面では、SH-AWDの影響力をあまり感じない。感じない=作動していない、のではない。これぞ「フィードフォワード」という考え方。VSAのように、何があって作動するのではなく、ドライバーの意思のほんの少し先回りして、挙動を最適化してしまうというスーパーメカなのだ。栃木研究所で走行時、路面は運よく(?)ウエット。高速周回路で120km/hスラローム(1車線分の幅の中で)を試みた。1900kgのラグジュアリーカーは、見事なまでの安定感。まったくもって怖くない。3.5リッターV6(おそらく300ps)と、カッチリボディと、スーパーハンドリングを絶妙にブレンドしたレジェンド。メルセデス、BMW、アウディ、クラウンとは異質の「ホンダらしい」新世代のスポーティ・ラグジュアリーカーと断言できる。

《桃田健史》

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