【新型ポルシェ911 海外試乗】その3 ポルシェ史上初 FMCで2ユニットを設定…河村康彦

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【新型ポルシェ911 海外試乗】その3  ポルシェ史上初 FMCで2ユニットを設定…河村康彦
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そんな997型のリアエンドに搭載されるのは当然ながらポルシェ自慢のフラット6ユニット。「フルモデルチェンジを期して2種類のエンジンを導入するのは、911史上で初めて」というコメントにも、997型にかけるポルシェの熱い思いのほどが感じられる。

『カレラ』に搭載されるのは基本的に996型からキャリーオーバーの3.6リッターユニット。そして新設定の『カレラS』に積まれるのがボアを3mm拡大することで3.8リッターの排気量を得た、最高出力355psの新開発ユニットだ。

3.8リッターユニットは、じつは出力がより大きいことだけが特徴ではない。“ヘルムホルツ・レゾネーター”なる音響減衰装置の採用により「3.6リッターユニット以上に透明感の高い、より魅力的なサウンドを実現」といった官能性能をより磨き上げているのも、こちらの心臓ならではのセールスポイントなのだ。

さらにカレラSには、ポルシェ車では初めての可変減衰力ダンパー“PASM”を標準で採用。自らサスペンションのストローク力を生み出すことはできないのでポルシェのいう「アクティブサスペンション」というフレーズにはちょっと抵抗感が残る。が、カレラにはオプション設定のこのシステムが、とくに日本市場では重要な比較的走行速度の遅い領域で絶大なる効果を生み出すことには、走り始めて即座に感心させられた。

そもそも、圧倒的な効きと信頼性を備えることで知られるポルシェのブレーキだが、カレラSの場合はカレラに対してもさらなる強化型を採用。こうして、ベーシックなカレラの出来のよさにはじゅうぶんに納得しつつも、カレラSに目を移すと思わずそちらに引かれてしまう巧みな商品戦略が997型では展開されているというわけだ。(つづく)

■エンジンスペック
・水冷式水平対向アルミ製6気筒エンジン
・DOHC4バルブ
・バリオカム・プラス(可変バルブタイミング)機構
・インテグレーテッド・ドライサンプシステム
・オイル容量 10.3リッター
・ボア 96mm(カレラ)、99mm(カレラS)
・ストローク 82.8mm
・総排気量 3596cc(カレラ)、3824cc(カレラS)
・圧縮比 11.3(カレラ)、11.8(カレラS)
・最高出力 325ps/6800rpm(カレラ)、355ps/6600rpm(カレラS)
・最大トルク 37.7kgm/4250rpm(カレラ)、40.7kgm/4600rpm(カレラS)

《河村康彦》

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