ホンダ『エディックス』(7日発表)最大のハイライトは、前列3座、後席3座の全席独立型6座パッケージングだろう。
日本ではまだ独立型シートは珍しいが、欧州では着脱式シートが流行しており、多くのSUVが1席ずつ取り外せるよう独立型の後席を装備している。エディックスは独立型シートを後席だけでなく、前席にも拡大採用して3座化して差別化を図っている。
後席は着脱式ではないが、3座独立で『フィット』のリアシートのようにワンタッチで床面に格納することができる。
シートレイアウトの特徴は、前後列とも、左右席に対して中央席が少し後方に設けられていることだ。ホンダが「V字」シートレイアウトと呼ぶこの配置は、限られた車幅で横一列に3人が乗車しても肩が触れあわないようにと考案されたものだという。
さらに中央席は前が270mm、後ろが170mmと、長大なロングスライド機構を持っている。最後端まで下げることで前中央席にチャイルドシートを装着したときの安全性を高められる。
また、前列中央席がいわば1.5列目席に位置するため、そこに座ったパセンジャーが前後席間の会話仲介役になり、車内を一つのコミュニティ空間とすることができるのでは、という提案性も盛り込まれている。
シート幅は3座化の影響で、前後とも左右席が475mm、中央席が420mmとかなり小さいが、座面やシートバックの形状を緻密に設計することで充分な機能性を確保したという。