ホンダから7日に発表された新型ミニバンの『エディックス』。新車発表会の席上で早くも、この秋から欧州各国でも発売が始まることが公表された。
エディックスはフロントに3人掛けのベンチシートを採用していることもあり、4285mmの全長の割りに全幅が大きく1795mmもある。日本で使うには少し太めのこのサイズは、欧州での販売を見込んで設定された数値なのだろうか。
エディックスの開発責任者、角田正明氏(本田技術研究所)は「欧州ではディーゼルエンジンもラインナップに加え、販売に力を入れることは確かですが、やはりメインマーケットは日本市場です。全幅は確かに大きいですが、『オデッセイ』やトヨタ『エスティマ』、マツダ『MPV』などと同等の数値になっています」
「もちろん3人掛けの室内幅を稼ぐために全幅も広く取らなくてはならないので、全幅に関しては徹底的にデーターを集めました。その結果、1795mmであれば他のミニバンの使われ方を見ても、日本での使用に問題ないと考えこのサイズに決まりました。決して欧州のサイズに合わせたわけではありません」と説明してくれた。
さらにエディックスの場合、全幅を広げたことでエンジンルームにも余裕が生まれ、前輪の切れ角を大きくすることでコンパクトカー並みの最小回転半径を実現している。その上アイポイントはミニバン風に高めに設定しているので、日本の市街地でも取り回しに苦労する場面は少ないだろう。
欧州でも早々に販売が始まるが、きちんと日本市場を見据えて作られたクルマのようだ。