三菱自動車は5月21日にフェニックス・キャピタルを始めとするファンドや三菱グループからの増資を受けて再建する計画を策定して発表したが、2日のリコール隠し事件記者会見では、増資計画の修正を迫られるのでは、との質問が集中した。
三菱自は事業再生計画で、約4500億円規模の増資で財務体質を改善する計画だが、一部を除いて増資の資金は払い込まれていない状態だ。今回のリコール隠し事件で、増資予定企業が出資を取り止める可能性が考えられる。
しかし、三菱自の岡崎洋一郎会長兼社長は「金融支援は崩れないが、リスクはある。我々はいろんな情報を投資家に報告しており、今のところリスクは小さい」としている。
岡崎会長によると今回の事件を知ったのは5月18日。それから情報を精査する一方で、フェニックスや三菱グループなど、状況を逐一報告「増資予定企業には理解して頂いている」としている。
三菱グループでは「支援を継続する」とのコメントを発表、過去のウミを出している証拠と評価する声もあり、当面は事業再生計画の増資の枠組みは継続される模様だ。