1台で2台分おいしい『307』。95mm低めたルーフのおかげで、前から見るとノーマル307を圧倒するカッコよさ。そのわりに、クーペ時でもオープン時でも、後ろ姿がイマイチなのは残念。
だが、丹念なボディー剛性強化策と、新意匠の革装インテリアのおかげで、クルマ全体の高級感は明らかにノーマルを凌ぐ。
電動ルーフの作動感も、『206CC』よりさらに洗練された。2シーターの206CCに対して、こちらは後席付きの4人乗りだが、背もたれが立ち気味なので、大人が長時間座るのはキツイ。
お薦めグレードは“プレミアム”。もっともお洒落なフレンチファミリーカー。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★☆
インテリア/居住性:★★★★☆
パワーソース:★★★☆☆
フットワーク:★★★☆☆
オススメ度:★★★★☆
下野康史| モータージャーナリスト
自動車専門誌の編集部を経て、モータージャーナリストに転身。現在はクルマ雑誌を始め、週刊誌のコラムなど幅広く執筆活動を行っている。親しみやすい文体のなかに見える、鋭い着眼点や独特の語り口にファンは多い。