中核サイズの乗用車として、今の日本メーカーの製品の中で「素性」はいちばんまとも。とくに車体骨格はボルボS40、フォード次期フォーカスとの共同開発であり、随所に非日本的かつ論理的設計が織り込まれている。
空間設計も基本的には今日世界標準。しかしセダン、5HBとも後席シートバックが後傾しすぎ、着座姿勢保持に難あり。
エンジンは軽快に回るが実用トルクが薄く、2リッターでやっと十分。フットワークは仕上げ担当者のイメージが浅い。直進保舵だけ重く、ストロークが硬すぎ、ロールの前後バランスも…という状態。仕上げ直せばかなりよくなるはず。
■5つ星評価
パッケージング:★★★☆☆
インテリア/居住性:★★★☆☆
パワーソース:★★★☆☆
フットワーク:★★☆☆☆
オススメ度:★★★☆☆
両角岳彦|自動車評論家
1951年長野県松本市生まれ。モノごころついた時からクルマが好き。大学・大学院と自動車工学を修め、自動車専門誌を経て独立。現在は徳大寺自動車文化研究所・主任研究員としてディーゼル排気浄化システムの開発に注力中。