フィアットが発表した第3四半期決算は、売上高が前年同期比17.9%減となったこともあり、最終赤字は1億4500万ユーロ(182億円)と連続して赤字となった。
売り上げは、部門売却による減少に加えて、乗用車、商用車ともに大きく落ち込み、全体の売り上げは、前年同期比17.9%減の98億3700万ユーロ(1兆2394億円)となった。
1億4500万ユーロ(182億円)の最終赤字額は、前年同期の赤字額4億7900万ユーロ(603億円)から縮小しているが、これは、航空宇宙部門フィアット・アビオの株式売却益7億8100万ユーロ(984億円)を計上したことなどによるもので、実際の赤字額は見かけよりも大きい。ただ、借入金の返済はすすみ、6月末48億1200万ユーロ(6063億円)から、9月末には29億5200万ユーロ(3719億円)に減少した。
同社では、9月に発売した新型車『パンダ』の販売に期待をかけている。また、GMによるフィアット・オート株式の買い取り契約に関して、同社のジュゼッペ・ムーチョ氏は、契約を破棄し、その代わりにGMから、金銭的な補償を求めることもありうることを示唆している。