インターナビ・フローティングカーシステムの仕組みはこうだ

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インターナビ・プレミアムクラブ対応HDDナビで機能するフローティングカーシステム「プレミアムメンバーズVICS」が19日からのマイナーチェンジ版シビックの発売開始をもってスタートした。

フローティングカーシステムとは、走っているクルマをセンサーにして情報収集に活用する方法で、今回インターナビ・プレミアムクラブでは、道路の混雑状況を対応車が収集して他の対応車に還元する仕組みだ。対応車が少ないから現時点では役に立たないのではないか、との声があるが、そもそもプレミアムメンバーズVICSは情報蓄積&統計型のサービスである。

「プレミアムメンバーズVICS」の詳しいアルゴリズムについて、インターナビ推進室の今井武室長に説明してもらった。「現在のVICS対象道路区間は約5万、来年度末までにインターナビがフローティングカーシステムでカバーする道路区間はそれのおよそ3倍です」

「プレミアムメンバーズVICS対応車はセンサーとして対象道路を通った場合、通った日時とその所要時間をHDDに蓄積します。その後、ユーザーがインターナビセンターと交信したタイミングでセンターにアップロードされます。するとセンターには全ユーザーからの道路区間ごとに日時と所要時間をプレミアムメンバーズVICSデータベースに蓄積されます」

「プレミアムメンバーズVICSに対応しているクルマがオンデマンドVICSで経路探索した場合、これまでのVICS情報に加えて、その時間の前後2時間を対象としてプレミアムメンバーズVICSデータベースから抽出し、その平均所要時間を利用して、ダイナミックルートガイダンスを実行します」

「今回のサービスインに向けて今年の3月からテスト車両を全国を走らせてデータを蓄積し、効果がはっきり出るレベルまですでに達しています。もちろんデータが多ければ多いほど所要時間は正確になっていきますので今後はもっときめ細かな所要時間情報を提供していけると思っています」

お分かりであろうか。VICSがリアルタイム情報収集&提供型であるのに対して、「プレミアムメンバーズVICS」は蓄積&統計型の道路情報を追加したサービスである。今井室長は2005年3月までに10〜15万台、2006年3月までに15〜20万台の「プレミアムメンバーズVICS」対応車が増加すると予想している。

所要時間情報の蓄積は増えれば増えるほど、細かな場合わけ検索が可能になり将来は「10日金曜日、雨の日のこのルートの所要時間」というような経験値を要するルートガイダンスが可能になるわけだ。

《三浦和也》

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