アメリカ北東部とカナダを襲った前代未聞の大停電により、操業を一時停止した自動車メーカーも多い。多くは18日月曜日から通常の業務に戻ったが、カナダ側ではまだ完全復旧に至っていない工場もある。
たとえばダイムラークライスラーでは、カナダが出した産業エネルギーの自主的な50%削減要求に応じる、と発表。そのために必要不可欠なもの以外の照明などをオンタリオ工場で消灯、ウィンザーの組み立て工場はしばらく閉鎖する。
フォードでは23もの工場を閉鎖に追い込まれ、GMでは17の組み立て工場を休業、ダイムラークライスラーも14の工場を閉鎖した。
操業を開始しても、カナダ側ではしばらく限界能力の50%近くの生産ペースを維持するメーカーも多く、この結果サプライチェーン全体での製品不足は深刻になりつつある。
『オートモーティブ・ニュース』紙の試算によると、ビッグ3全体での停電による生産減は3万5000台に及ぶという。しかも今後も各メーカーが電気の消費量を気づかいながら生産を続けることで、この減産は拡大の可能性もあるという。すぐに影響はでないものの、9月の売り上げにはかなりの影響を及ぼしそうだ。