交通情報の機能では、VICSを利用していない。これまでカーナビの交通情報といえば、VICSが搭載されるのがほぼ常識だった。ところが、このG-BOOKでは交通情報はテキストによるものだけで、地図上に交通状況を表示するVICSのレベル3はもちろん、図形情報のレベル2、文字情報のレベル1にも対応していないのだ。
単にコンテンツとして用意できなかったのか、あるいは圧縮して収録した地図データだけに、VICS情報を取り込むエリアを用意することができなかったのか、その理由については定かではない。しかし、地図にそのエリアがなくてもレベル1/2の表示はできるはずだ。
パイオニアの『Air Navi』は、サーバーを経由してVICS情報がダウンロードできるし、ホンダの『インターナビ・プレミアムクラブ』では時間を設定して自動的に情報のダウンロードができる。それに対してG-BOOKが用意した交通情報は、目的地までのルート上に発生している状況をテキストで表示したり、これを合成音で読み上げたりすることにとどまる。他の機能で抜きんでた機能を用意しているだけに、この対応はちょっと理解に苦しむ。