酒気帯び防止を本当にしていたの? ---神戸市バスに運輸局が立ち入り調査

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国土交通省・近畿運輸局は2日、酒気帯び運転を行っていた神戸市交通局の路線バスに80歳女性がはねられ、死亡した事故について、事故当日の運転手の管理状況を調べるための特別監査を行ったことを明らかにした。

問題の事故は先月28日の午前、神戸市須磨区で発生している。運転手が発進する際の後方確認に気を取られ、バスの直前を横断していた80歳女性の存在に気がつかず、そのままはねてしまったというもの。女性は路面に叩きつけられる形となり、ほぼ即死状態だった。後の調べで、このバスの運転手は事故を起こした当時、酒気帯び状態(呼気1リットル中0.2ミリグラム)であることが判明。この時点で勤務開始から2時間以上経過しており、営業所で乗務前に点呼した際になぜ酒気帯びが見抜けなかったのかがひとつの争点になっていた。

2日に行われた特別監査は午前9時50分から開始。事故を起こした運転手の所属する神戸市交通局落合営業所には運輸局の職員7人が入り、運行管理簿や就業規則などの書類を調べたり、関係者から聞き取り調査を行っている。

7月上旬に起きたJR東海バスの運転手による飲酒事故以降、各地のバス会社はアルコール探知キットを常備するなど、具体的な酒気帯び防止対策に乗り出しているが、神戸市交通局では基本的な部分でのチェック体制が欠落していたともいわれており、運輸局が今後どのような判断を行うのかが気になる。

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《石田真一》

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