マツダは、次期『ファミリア』を欧州で現地生産する計画を中止したと発表した。2003年からスペインのフォード・バレンシア工場で生産する『デミオ』の生産準備に忙しく、ファミリア生産まで手が回らないと判断した。
同社では、欧州向けの次期ファミリアは、為替差損の発生を防ぐため、フォードの現地工場で生産する計画だった。しかし、デミオを生産する予定のバレンシア工場の準備が手間取っており、ファミリアの現地生産に対応できないと判断した。このため、欧州向けファミリアは、従来通り日本からの輸出で対応する。
ただ、為替リスクをヘッジするため、フォードとの米合弁工場AAIで現地生産する予定の『6』(日本名『アテンザ』)は、セダンに加えてステーションワゴン、5ドアハッチバックも生産し、機種を追加して生産の現地化を進める方針だ。
フォードは日本メーカーのように複数の車種を同じラインで生産する汎用性の高い生産ラインを持っていないため、デミオ生産に手間取っている模様だ。