気になるニュース・気になる内幕——今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2002年4月2日付
●自動車リサイクル、公的3法人が関与、「行革逆行」批判も(朝日・4面)
●2001年度、自動車販売、20年ぶりの低水準(朝日・11面)
●トヨタ、2010年代に「世界シェア15%」目指す(毎日・3面)
●F1トヨタ快調、サロ2度目の入賞(毎日・17面)
●環境省、車排出のNO2など削減、2010年度までに環境基準達成を(東京・3面)
●逆風の中、春スタート、トヨタなど企業トップの新入社員への訓示(東京・9面)
●インドの二輪車市場拡大、スズキ、生産再開(日経・11面)
ひとくちコメント
昨日は主要企業で「入社式」。日産自動車のカルロス・ゴーン社長は「すべてを整った職場を希望するのであれば日産は期待外れ。変革期はチャンス。皆さんの評価は実績や貢献度で決まる」と日本語で強調。トヨタ自動車の張富士夫社長は「勝ち組と評されていても、努力を怠れば企業の存続すら危うくなりかねない」と甘えを戒める訓示を行った。
きょうの各紙が経営トップの新入社員への訓示を取り上げているが、自販連が発表した昨年度の自動車販売台数は「石油危機後の81年度に迫る低水準で、ピークの91年度幹3割減」(朝日)。一人勝ちのホンダ以外はトヨタも前年度比5%減など4社がマイナスという危機感が背景にある。
そのトヨタが、「2010年代の早い時期に世界シェア15%達成を目指す」という長期経営ビジョンを発表した。新年度入りで張社長が幹部社員に向けて基本概念を提示したそうだ。現在、日野、ダイハツを含めた世界シェアは10%強、産経は「目標の15%を実現させるには、市場規模が変わらないとしても今後10年で300万台増やす必要があるという夢の数字」としているが。