愛知、岐阜、福井、長崎の各県警で構成される合同捜査本部は17日、愛知万博や中部国際空港の建設現場を中心に、全国から工事用の重機1600台、およそ12億円相当を盗んでいたとして、愛知県出身の韓国籍の男を逮捕したことを明らかにした。
警察の調べによると、この男は工事現場の管理事務所からカギを盗み出し、重機を自走させた上でトレーラーに積み込み、山間部の資材置き場で再塗装を施して売却していたという。売却された重機はアジア圏7カ国に持ち出されていたとみられるが、盗難グループは輸出には全く関与していないこともわかっており、これらの輸出を請け負う別のグループが存在していたとみて、警察では逮捕した男を含む7人を厳しく追及している。
中部地方では愛知万博や中部国際空港など、大規模な公共工事のプロジェクトが多数あるが、昨年1年間でこれらの現場から350台の建設重機が消えており、愛知県警ではそのほとんどにこのグループが関与していた疑いが濃いとみているようだ。