三菱電機は今春から、有料道路などの自動料金収受システム(ETC)用車載器を新車ディーラーの純正用品ルートで販売する。三菱自動車工業系ディーラーのほか、1−2社の自動車メーカー系ディーラーにも提供する。
トヨタ自動車や日産自動車など大手自動車メーカーでは、ディーラー店頭で販売・装着する純正品としてETC車載器の販売強化に乗り出している。三菱電機でもETC車載器事業の収益を強化するためにはまとまった数量が期待されるディーラー純正ルートでの販売が必要とし、三菱自工など数社と交渉を進めていた。
三菱電機は従来、販売子会社を通じてトラック事業者など法人関係の需要を中心にETC車載器を販売してきた。ディーラー純正ルートへの商品提供により、販売量の大幅な拡大を狙う。
有料道路のETCは昨年11月から全国で本格運用が始まった。しかし、車載器の価格が高価なことや装着したことによるユーザーメリットが少ないことなどにより、車載器の普及は業界が当初の予想よりもはるかに少ない。
自動車メーカー系列のディーラーでのETC車載器の販売が活発化すれば、閑散としているETCゲートの利用者の増加につながるのか、推移が注目される。