『シークレット・ハイドアウト』コンセプトカーの想定ユーザーは現代の若者。マツダによる彼/彼女らの分析は的を得ている。
たとえば「思い立ったらすぐ行動する」というのは携帯電話をかけ、移動しながらその場で打ち合わせをするという、旧世代から見れば場当たり、無計画でしかない行動様式だ。「自分のセンスをさりげなく主張する」というのも、何ごとにつけ人と違ったことをする度胸もセンスもなく大枠で無個性なスタイルでありながら(旧世代はこれを“和”と呼ぶ)、些末な違いを個性と主張する、ということだ。
だとしたら幕張に展示されるシークレット・ハイドアウトは変わり過ぎてはいないか。「ええ、そうかもしれません」と中牟田泰チーフデザイナーは認める。「これはショー向けにフルカスタムしたものですから。基本仕様はもっと落ち着いた、地味なものです」と、バリエーション展開を説明したパネルを見せてくれた。