『クルーガーV』の2.4リットルエンジンは、新型『エスティマ』に搭載されているものと同じ『2AZ-FE』型。この新しいエンジンの新機軸はいかなるものか、第2開発センター 第2パワートレイン部 第22エンジン開発室の池田栄治さんに聞いた。
「クランクの軸受け部分やクランクベアリングなど、摺動部を全面的に見直してフリクションを低減しました」
「また軽量化にも力を入れました。あえてコストのかかるマグネシウムヘッドカバーを採用したのをはじめ、アルミシリンダーブロック、樹脂製インテークマニホールドの採用、エキゾーストマニホールドは鋳鉄からステンレスとし、薄肉化して軽量化しました。またバランスシャフトのギアを世界で初めて樹脂製することに成功しました。結果、従来型の5S-FEに比べて20〜30kg軽く仕上がっています」
そのほか、1本のVリブドベルトですべての補機類を駆動する、トヨタおなじみのサーペンタイン駆動方式、連続可変バルブタイミング機構『VVT-i』、大口径ロングインテークマニホールドなども採用された。10・15モード燃費は2WDで10.6km/リットル、4WDで10.0km/リットルとなっている。
『ヴィッツ』以降、新世代エンジンを搭載したトヨタ車の燃費の良さはe燃費でも実証されている。このエンジンを積んだクルーガーVにも大いに期待したいところだ。