『クルーガーV』は、アクティブなアウトドア志向のユーザーを想定したSUVとして登場した。となると、同じトヨタ内での『ハイラックスサーフ』や『ランドクルーザー・プラド』などとは、ユーザー層が重なったりしないのだろうか?
「ハイラックスサーフやランドクルーザー・プラドは、よりオフロード性能も高いですし、すでに独特のマーケットを形成しています。それぞれの根強いファンもたくさんいらっしゃいますから、競合はしないと思います」
と、クルーガーVのチーフエンジニア、内本恒男さんは説明する。「ただ私自身としては、ハイラックスサーフなどからの乗り換えもあってほしいと思っていますけれどね」とも。
じっさい、先日の東京モーターショーに参考出品されたクルーガーVには、ターゲットにしている20〜30代の若者ばかりでなく、50代の人々からの反応も大きかったという。
「意外にも、これまで、ランクルやプラドに長く乗って来られた方から好評でしたね。『ランクル』や『プラド』に乗りつづけるのはちょっと疲れてきたけど、ハリアーではちょっと買い変えられなかった。でもクルーガーVなら乗り換えてもいい、というご意見が多かったんです」
たしかにオフロード4WDの世界は、全体に「街乗り・オンロード性能重視」方向にシフトしつつある。ランクル、プラドのユーザーがクルーガーVに乗り換えたがるのも、こうした「市民化」の波のひとつなのかもしれない。