日産自動車のカルロス・ゴーン社長は17日、ヨーロッパ市場で2002年に発売が予定されている『マイクラ』(日本名『マーチ』)について、イギリスでの生産存続について否定的なコメントを発表した。
これは日本外国特派員協会での後援の際に明らかにされたもので、日産のイギリス国内での事業が、ユーロ安などの為替変動によって左右され、悪化していることから、ゴーン社長は「イギリスで生産するのは最高の意思の決定にはなりえない」という考えを示すとともに、この問題については長期的利益を考えて判断するということも明らかにした。
決定は1月末までに出される見通しだが、それまでにユーロ安が続いているようであれば、フランスのルノーの生産拠点など、他地域での生産も考えられる。
この問題に関しては、10月下旬にイギリス貿易産業省の政務次官が「日産がサンダーランド工場でマイクラを生産するなら、同社に補助金を出す用意がある」というコメントを出しているが、これには欧州委員会の承認が必要なため、補助金支出が実現するかは微妙な情勢となっている。