【躍進!! 新型『インプレッサ』 Vol. 13】“ブリフェン”に秘密が

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【躍進!! 新型『インプレッサ』 Vol. 13】“ブリフェン”に秘密が
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新型『インプレッサ』のヘッドライトは丸目デザインだが、なにもWRCで戦ってきた相手のトヨタ『カローラ』ヨーロッパ仕様に似せなくてもよかろうに……、と記者はスクープ雑誌の写真を見て思った。

「もっといい写真を載せて欲しかったですねぇ」と笑うのは石井守デザイナー。「そういった意見は開発中にも聞かれましたが、立体的な意匠はまったく違います」 その通り、現物を立体的に見るとなかなか個性的だ。写真で平面的に見ると魅力が伝わってこないのは残念……。

もうひとつ。『WRX』の場合、丸目とパッキリしたブリスターフェンダーとの整合に違和感が感じられる。ただしWRXのようなスポーティ・カーでは、わざと“後付け”感覚を強調して、高性能を表現することもある。石井デザイナーは記者の意見に同意した上で、デザイン開発で苦労した部分だと語った。さらに「デザインの初期段階ではピーター・スティーブンスに意見を聞きました」と明かした。ピーター・スティーブンス? マクラーレン『F1』GTカーや2代目ロータス『エラン』のデザイナーだ。

イギリスにインプレッサ・チューナーとして著名なプロドライブという会社があり、WRC仕様のチューニングパーツの多くを開発している。インプレッサは世界戦略車種なので、開発時に各国の有力チューナーやインポーターの間で活発なリサーチが行なわれた。スティーブンスはプロドライブのコンサルタント・デザイナーを務めているのだ。

当初からブリスターフェンダーが有力だったものの、複数のデザイン案が検討されていた。そしてスティーブンスの選んだのもブリスターだった。スティーブンスによれば「ラリーに参加してトレッドを広げたり太いタイヤを履かせる場合、普通のフレア状のフェンダーだと拡幅ボディのデザインがどうにも収まらない。ここはブリスターフェンダーでなければならない」とのこと。

スタイリングに必ず機能の裏付けがあるのがいかにもスバルらしく、すべてがラリーのためにあるのがいかにもWRXらしい。

《高木啓》

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