トヨタ営業幹部筋によれば新型『カローラ』は従来型とは全く違う狙いのもとに開発されたという。記者がディーラーで見た資料によれば、今回の『カローラ』は、車名の頭に『NCV』という文字をつけて広告・販売が展開されるようだ。
『NCV』とは『New Century Value』の略で、新世紀におけるクルマの価値のありかたをテーマに開発されたという。まず今回のカローラはこれまでのそれが持っていた“落ち着き”や“親しみやすさ”などのイメージを捨て、“若々しさ”、“個性”、“先進性”などをテーマに開発されたという。営業マン氏も「カローラなんて名前変えてしまえばよかったんですけどね」と語るほどだ。
新型はセダンもワゴンも若返りと顧客層の拡大を狙うが、あえて分けるなら、セダンが1.8リットルエンジンを搭載し、ミドルクラスセダンからの乗り換えでも決して不満のないものとしてパッケージングされ、ワゴンは『FIELDER(フィールダー)』という名前をつけて若者も取り込むスポーティー路線を走る、という役割分担だ。
また、今回のモデルは現行と違い、世界中同じ顔で売っていくグローバルスタンダードを狙うという。ちなみに3ドア・ハッチバック『FX』の設定は日本ではないようだ。
営業マン氏の名刺に「変われるって、ドキドキ。NCVまもなく誕生!」とこの為にわざわざ印刷されていることからも今度のカローラに賭けるトヨタの意気込みが伝わってこようというもの。はたして新型カローラはこれまでの“おっさん”イメージを超えて第二の『ヴィッツ』になれるのか?