「産業競争力強化のためのリストラは必要だが、雇用維持や下請け企業対策はしっかりやってほしい」。深谷隆司通産大臣は、都内のホテルでおこなった日本自動車工業会との懇談会で、自動車メーカー各社の首脳を前にこう念押しした。
日産自動車の2万1千人削減など大々的なリストラ計画がひかえている自動車産業。おりしも「中小企業国会」と銘打たれたさきの臨時国会では、共産党などから「通産省は日産にリストラ計画の見直しをさせろ」と突き上げられるなど質問攻めにあった深谷大臣。
その恨み(?)か、今回の懇談会では雇用維持、下請け対策をくりかえし強調していたという。懇談会には自工会会長として日産自動車の辻義文相談役も出席。「辻さんはさぞ居心地がわるかったのでは…」とは関係者のひとこと。