【東京ショーD視点 Vol. 7】スズキのモットーは「小さく、軽く、安く」

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コンセプトカー3台を出展したスズキだが、そのうち『Pu3』はモーターショー向けの企画ではない。「日常の研究の中間発表」と説明するのは、3台のショーカーのデザイン企画を合わせてコーディネートした日向隆。Pu3はエンジン、エンジン+電気のハイブリッド、電気という3種類のパワー(Power)ユニット(Unit)が想定された、全長2675mmのコンパクトカー。


Pu3: 完成度の高いデザイン

ショー会場ディスプレイのロゴは“PuB Commuter”すなわちパブリック・コミューターとも読め、コミュニティ・ ビークルを連想させる。「パブと読む人は年輩の人、あるいは真面目な人。プーさんと読む人は若い人」と日向デザイナーは笑う。「シンプルで軽量というのがいわゆる“キモ”。鈴木社長みずからも公言する、小さく、軽く、安く、というスズキのクルマ作りの哲学をストレートに形にしたもの」


日向デザイナー: Pu3をもし市販するとすれば50万円が開発目標となるだろう。

『MRワゴン』はミッドシップ・エンジンの軽自動車。同じ全長で室内長が長くできるというパッケージングの研究であり、および外形の輪郭に凹凸のないワンモーション・フォルムが可能になるというスタイリングの研究。

『EVスポート』はエコロジカルなスポーツカーというトレンディなテーマ。主動力は電気で、補助機関として内燃機関をそなえる。スタイリングもトレンド本流。GMとの提携強化を記念という政治的な意味合いの方が理解しやすい。前回のスポーツ・コンセプト『C2』同様、今すぐ量産化してくれればヒットしそうなショーカー。


電気モーターのトルクを生かしたEVスポート


2輪車の技術を流用したアルミ製フレーム(パワートレイン部分)

《高木啓》

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