トヨタでは新型『クラウン』を“ゼロクラウン”と位置付け、高級車の新しい価値観を求めながら開発した。第一デザイン部穂積信行氏は「高級な形は色々あるその中で、埋もれない独自の存在感をデザインしています」と語った。
22日に発表された新型『クラウン』は先代モデルに比べ、ダイナミックなプロポーションへと変貌した。そのスタイルは「静から躍動への変革」を象徴する気品と躍動感あるものである。
新型『クラウン』のラインナップはセダンのみ。従来モデルではワゴンボディの設定があり、走りをイメージした「アスリート」シリーズのワゴンは好評を得ていた。また、上級クラウンというべき「クラウン・マジェスタ」もラインナップされていた。
トヨタ自動車が22日発表した新型『クラウン』は、「ロイヤル」シリーズと「アスリート」のみとなった。そこで「マジェスタ」の動向が注目されるのだが、同社関係者によると来年投入の計画という。
トヨタ店営業本部地域統括部長の伊藤隆之氏によれば、新型『クラウン』の『ロイヤル』と『アスリート』の販売目標の比率は6:4になるという。月販目標台数5000台のうち、2000台がアスリートとなる。
トヨタ自動車は22日、『クラウン』をフルモデルチェンジし、全国のトヨタ店を通じて発売した。報道発表会で張富士夫社長は、「これによってトヨタの新しい潮流を感じていただきたい」と語った。
12代目となるトヨタ自動車の新型『クラウン』は、「静から躍動への変革」が開発テーマだが、技術担当の齋藤明彦副社長は日本的の伝統的な造形や精神を反映する「Jファクター」を意識したデザインの第1弾と強調している。
「躍動感あふれるスタイリングをはじめ、欧州車に劣らぬ走行性能を実現した新型は、これまでの年輩のクラウンユーザーだけでなく若年層にもアピールできる自信作」だという(開発をまとめたエグゼクティブチーフエンジニアの加藤光久氏)。
トヨタ自動車は、『クラウン』をフルモデルチェンジして22日から発売した。新型は「静から躍動への変革」を念頭に全てを原点から発想するクルマづくりを行い、主要コンポ−ネントを一新した。
トヨタ自動車は、『クラウンエステート』を一部改良して2日から発売した。価格は「アスリート」が5万円アップで355万円。
トヨタの『クラウン・コンセプト』は“クラウンらしさ”を従来の2/3に減らした……と、明かすのはグローバルデザイン統括部の御園秀一部長(10月25日、シンポジウム『叫べデザイン! 吼えろニッポン!』:日本自動車工業会、自動車技術会・共催)。
市販前提と言われているトヨタ『クラウン・コンセプト』には、速度表示やナイトビューの映像を投影するヘッドアップディスプレー(HUD)が搭載されている。高級車にふさわしい装備=情報機器の充実と考えたようだ。
トヨタ伝統の高級車、『クラウン』は99年9月にフルモデルチェンジされてからすでに4年が経過。東京モーターショー後のタイミングで次期クラウンがデビューするとみられている。トヨタブースに展示されている「クラウン」コンセプトは、参考出品の扱いではあるが、グリルとホイール以外はほぼ新型クラウンそのまま。
日本を代表する価値が世界基準へと進化を遂げるために『クラウン』が変わった。デザインは「静」から「躍動」へと進化するため、あえて日本人にしかできない方法を選んだという。
『クラウン・コンセプト』の姿は、ステージに上がっているのが不思議なほど完成度が高く、すでに市販しているクルマといっても違和感がないほど。