今やカーナビが果たす役割は単に目的地までのルートを案内するだけにとどまらない。ドライブ中の楽しさを演出するためのAV機能はもはや欠かせなくなっているし、しかもそれぞれの機能はより高いレベルの実現が求められるようになってきている。そんな中、これらを高次元で実現する注目のナビがクラリオンから登場した『CRASVIA』(クラスヴィア)シリーズである。
◆ナビゲーションのラインナップを一新、ハイエンドモデル「クラスヴィア」を新設定
クラリオンは今年、ラインナップの一新を図った。豊富なナビゲーション機能に加え、多彩なメディア対応、高品位の音響機能を兼ね備えたハイエンドナビとしてHDDナビ、クラスヴィアを用意。さらにHDDナビのパフォーマンスに加えて使いやすさとシンプルさを高次元で両立させた実用性重視のメモリーナビ『Smoonavi』(スムーナビ)をラインナップに加えたのだ。シリーズごとのユーザーターゲットをより明確化することで、ユーザーが選びやすいラインナップとしたのである。
ここではナビ機能とAV機能の能力をさらに高めたクラスヴィアシリーズの上位モデルNX808に注目してみたい。
NX808は実質的にクラリオンの最上位モデル。モニターには7型ワイドVGA液晶ディスプレイを採用し、12セグとワンセグを受信状況に応じて自動的に切り換える地デジ4チューナーを内蔵。携帯電話をコードレスでつないでハンズフリー通話が利用できるBluetooth機能を標準で搭載したほか、iPodには音楽ファイルの再生だけでなくビデオファイルにも対応している。ただ、ここまでならライバル機と比べてもあまり差は見出せない。
◆「ピクチャービュー(TM)」や「ソングパレット」など斬新な新機能でライバルと差別化
クラリオンがライバルと明らかに違うのは、ニューモデルを登場させるたびに「ハッ」とさせるユニークな機能を盛り込んでいることだ。今回もその期待にしっかりと応えてくれていた。
一つは地図画面表示中に自車位置周辺を検索しながら、地図画面上にスポット情報の写真を表示する「ピクチャービュー」である。今までは単にリストだけの表示だったのでピンと来ないことも多かったけれど、画像でその施設を見せるのでイメージが伝わりやすい。モードは「グルメ」「レジャー」の2つから選べ、その表示は500m走行するごとに自動更新。その画像にタッチすれば目的地設定ができるのはもちろん、詳細情報のチェックも可能なのだ。
二つ目が「ソングパレット」と呼ばれる選曲のための新機能である。HDDに録音済みの楽曲の調子をもとに、「元気」「クール」「癒し」の3キーワードのバランスを考慮して、気分に合ったポイントにタッチ。これで最大99曲のプレイリストが構成されてそのポイントに合った楽曲が自動的に再生されるのだ。
今までならジャンルやアーティストといった大雑把な選曲しかできなかったけれど、この機能を使えば「今日はこの辺り……」とグラフィカルな操作パネルにタッチするだけでいい。すでにユニークさと使いやすさで高い評価を得た「FUNRING」や「TVサーチ」も継続採用され、クラリオンならではのオリジナリティはさらに極められたと言えるだろう。
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