アステモ、「EICMA 2026」で電子制御サス新技術やインホイールモーター公開へ

EICMA 2026、アステモの展示(イメージ)
  • EICMA 2026、アステモの展示(イメージ)
  • フロントフォークアクスルとブレーキキャリパーの機能協調設計
  • フロントフォークアクスルとブレーキキャリパーの機能協調設計。JSB1000クラスのマシンに搭載された
  • EICMA 2025

アステモは、イタリア・ミラノで11月3日から8日まで開催される世界最大級のモーターサイクルショー「EICMA 2026」に出展する(10月13日発表)。電子制御サスペンションや二輪車向けインホイールモーター、先進ライディング技術などを紹介する。

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近年の二輪車市場では、安全性能や快適性に加え、多様な走行シーンやライダーの好みに合わせた車両特性が求められている。また、電動化の進展に伴い、高効率で高性能な電動パワートレインへの期待も高まっている。

アステモはこうした需要に対応し、サスペンション、パワートレイン、ブレーキ、モータースポーツの4分野で最新技術を展示する。

◆走行シーンに応じて特性が変わる電子制御サスペンション

サスペンション分野では、電子制御サスペンション「EERA」シリーズの新たなラインナップを紹介する。EERAは、路面状況や走行状態に合わせて減衰力をリアルタイムで自動調節するシステムだ。

今回展示する新技術は、走行状況やライダーの要求に応じてスプリングレート(ばねの硬さ)を切り替える。スポーツ走行時にはダイレクトな応答性を、ツーリング時には高い安定性と快適性を実現する。これにより、1台のモーターサイクルで複数の車両特性を実現する、新たなライディング体験を提案する。

◆軽量・高出力の二輪車向けインホイールモーター

パワートレイン分野では、軽量化と高出力を両立した二輪車向けインホイールモーターを展示する。独自のロータリーフィンによる自然空冷技術と高出力化技術を採用し、コンパクトな構造ながら力強い走行性能を実現したという。

車輪にモーターを組み込むインホイール方式によって車両設計の自由度を高めるとともに、モーターが車輪を直接駆動するダイレクトドライブ方式によって、爽快な走行感覚を提供する。アステモは、この技術を通じて次世代電動モーターサイクルの可能性を提案する。

また、内燃機関向けのキャブレーターや電子制御スロットルボディなども展示する。

◆デザイン性を高めたブレーキキャリパーも

ブレーキ分野では、意匠カバー付き量産モノブロックキャリパーのコンセプトを展示する。従来の高い制動性能と信頼性を維持しながら、多様な外観デザインに対応できる構造を提案するものだ。車両の商品価値やブランド価値を高めるとともに、ライダーの所有する満足感やカスタマイズの楽しさを向上させることをめざす。

このほか、ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)やマスターシリンダーなどのブレーキ関連製品も紹介する。

◆レースで実戦投入した「機能協調設計」を紹介

フロントフォークアクスルとブレーキキャリパーの機能協調設計。JSB1000クラスのマシンに搭載されたフロントフォークアクスルとブレーキキャリパーの機能協調設計。JSB1000クラスのマシンに搭載された

モータースポーツ分野では、フロントフォークアクスルとブレーキキャリパーに適用した「機能協調設計(Harmonized Function Design)」を紹介する。これは、サスペンションとブレーキの機能を横断的に協調設計することで、軽量化と運動性能の向上を両立させるアステモ独自の開発コンセプトだ。

2024年に初公開され、その後も改良を重ねてきた。2026年シーズンからは、国内最高峰のロードレースカテゴリー「JSB1000クラス」に投入されている。会場では、実際のレースを通じた開発の様子を映像とともに紹介する。

アステモはホンダの連結子会社で、JICキャピタルと日立製作所も出資する自動車部品大手だ。世界で約8万人の従業員を擁し、電動化や車両制御、二輪車関連の事業を展開している。

《高木啓》

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