レクサスの主力SUV『RX』に、これまでとは次元の異なるハイパフォーマンスモデルが登場する可能性が浮上した。スクープ班のカメラが欧州で捉えたプロトタイプには、通常のRXとは異なる装備が並んでいる。
【スクープ画像】レクサス RX Morizo RR 市販型のプロトタイプ
◆295mm幅の極太タイヤ
なかでも目を引くのがリアタイヤだ。装着されているミシュラン「パイロットスポーツ4 SUV」のサイズは、フロントが265/40 ZR21、リアが295/35 ZR21。21インチの前後異径タイヤを採用し、リアには295mm幅という極太サイズが与えられている。
ホイールも専用とみられるマルチスポークタイプで、その奥には大径ドリルドディスクローターと赤いブレンボ製ブレーキキャリパーがのぞく。さらに車高は標準のRXより低く、前後フェンダーにはエクステンションを追加。ワイドトレッド化されていることも確認できる。
◆現行よりさらに高性能
一見すると、現行ラインアップの最高性能版「RX 500h F SPORT Performance」を使った開発車両にも見える。しかし、295mm幅のリアタイヤ、大径ブレーキ、ワイドフェンダー、ローダウンサスペンションという組み合わせは、さらに高性能なモデルの開発をうかがわせる。
レクサス RX Morizo RR 市販型のプロトタイプリアにも重要な手掛かりがあった。バンパー下部には左右に切り欠きが設けられ、そこから開発用とみられるエキゾーストパイプが伸びている。市販型では専用リアバンパーやディフューザーなどを組み合わせ、より明確に高性能モデルらしいスタイルとなる可能性がある。
◆Morizo RRはLBXだけでは終わらない
では、レクサスは何を開発しているのか。その正体として浮上しているのが「RX Morizo RR」だ。
「Morizo」は、トヨタ自動車会長の豊田章男氏がモータースポーツ活動で使用するドライバーネームだ。レクサスではすでに『LBX Morizo RR』を市販しており、GRヤリスなどで知られる1.6リットル直列3気筒ターボエンジンを搭載。コンパクトSUVのLBXを本格的なスポーツモデルに仕立てている。
入手した情報によると、Morizo RRの展開はLBXだけでは終わらない可能性があり、その次なる候補としてRXが浮上している。しかもRX Morizo RRがめざす性能は、LBX Morizo RRとは大きく異なるものになりそうだ。
レクサス RX Morizo RR 市販型のプロトタイプ
◆システム最高出力は600ps級
情報によると、パワートレインにはトヨタが開発を進めている新世代2.0リットル直列4気筒ターボエンジンを核としたハイブリッドシステムを採用する可能性がある。これに前後アクスルの電気モーターを組み合わせてAWD化し、システム最高出力は600ps級に達するとの情報も入っている。
現行RXで最高性能を担うRX 500h F SPORT Performanceは、2.4リットル直列4気筒ターボエンジンとモーターを組み合わせたハイブリッドシステムを搭載する。RX Morizo RRが新開発の2.0リットルターボを核とするシステムを採用するなら、RX 500hの出力を単純に引き上げたモデルとは異なる構成となる。
600ps級の出力に対応するため、エンジンや電動システムだけでなく、サスペンション、ブレーキ、ボディ、冷却系などにも大幅な改良が加えられる可能性がある。今回目撃された足まわりも、こうした高性能化に向けた開発の一環と考えられる。
◆高性能SUV欧州勢が競合
600ps級が実現すれば、RXの立ち位置も大きく変わる。これまでRXは、快適性や上質さを武器とするラグジュアリーSUVとして成長してきた。いっぽう、600ps級のRX Morizo RRが登場すれば、BMW『X5 M』やアウディ『RS Q8』など、欧州勢の本格的なハイパフォーマンスSUVも競合として視野に入ってくる。Morizo RRは単なるRXの新グレードにとどまらず、レクサスがこれまで本格的に参入してこなかった高性能SUVの領域へ踏み込むモデルになる可能性がある。
市場投入は2028年との情報が入っている。現行RXには今後アップデートが行なわれるとみられており、Morizo RRはその改良モデルをベースに登場するのかもしれない。
295mm幅のリアタイヤ、大径ブレーキ、ワイドトレッド、ローダウンサスペンション、そして専用とみられるエキゾースト。公道に姿を現したプロトタイプからは、レクサスがRXの走行性能を大幅に引き上げようとしていることがうかがえる。LBXから始まったMorizo RRがRXへ拡大するのか。そして600ps級の「史上最強RX」が実現するのか。2028年に向け、今後の開発動向に注目だ。










