ミスミグループ本社は、間接材トータルコストダウンサービス「MISUMI floow(フロー)」が、東プレ岐阜事業所に導入されたと発表した。
東プレは、プレス技術を軸に自動車部品、定温物流関連製品、キーボード、空調機器などを製造・販売している。岐阜事業所は空調機器製造の重要拠点で、布テープや耐切創手袋など多品種な消耗品の管理に課題を抱えていた。
属人的な運用により、欠品・過剰在庫・緊急手配が慢性化し、特に市販品による代替品調達は品質保証リスクや心理的負担にもつながっていた。
こうした人に依存した在庫管理からの脱却を目指し、MISUMI floowを採用した。自販機で必要な品を誰でもすぐ取り出せる環境を整え、注文・在庫管理・使用履歴の可視化と顔認証による利用者記録で、現場の見えない業務を仕組み化した。
これにより欠品や過剰在庫のリスクを排除。代替品調達などの緊急対応から解放され、現場が本来の業務に集中できる環境を実現した。
導入前は、属人的な発注や棚卸、現場からの持ち出し連絡対応など、手間のかかる業務が不定期に発生していた。特に発注は1日に5回以上発生することもあり、管理者の負担が大きい状況だった。
導入後は自販機による自動補充で、棚卸や注文・納品作業が不要に。さらに、必要な品を選ぶと自販機の取り出し口が光る仕組みで探す手間もゼロになり、受け渡しの負担を解消した。
従来は欠品時に緊急手配を行い納期に間に合うかなど、時間的負担と心理的負担の双方が課題だった。導入後は在庫数が管理データに自動反映され、確認や集計作業が不要に。緊急対応や不測の調達から解放され、時間効率、心理的安全性が大幅に改善した。
自販機は顔認証で使用者を記録し、注文・在庫管理・個人別の使用履歴を可視化。透明性を確保し、異常値の早期発見や棚割改善、対象品目拡大など、現場に即した運用を可能にした。
MISUMI floowは、デジタル革新により顧客の需要データに基づいた最適なチャネルでの商品提供を可能とし、工場における間接材調達の整流化を実現するトータルコストダウンサービス。調達担当者の発注の手間を省き、在庫量を可視化することで、調達時間を7割削減し、適切な在庫管理を実現する。
顧客が高頻度で使用する消耗品は工場常設の自販機までミスミが納品を行う製造現場における富山の置き薬だ。自販機内の在庫はミスミ資産となるので過剰在庫を抱えることはない。
さらに、自販機から取り出す際は顔認証やIDパスが必要になるため、使い過ぎを防ぎ、社員のコストに対する意識改革にもつながる。同サービスの取り組みが評価され、2025年度にはグッドデザイン賞、IT賞でIT最優秀賞(顧客価値・サービス革新部門)、日本DX大賞では奨励賞(SX部門)を受賞した。



