パイオニアは、米国・ラスベガスで開催された世界最大のハイテク技術見本市「CES 2026」(会期:2026年1月6日~9日)に出展。創業以来培ってきた車室内サウンドの知見をはじめとする、パイオニアならではの強みを活かした様々なデバイス、ソリューションを展示した。
◆純正4chシステムのままでドルビー・アトモスの没入感を再現する『SPHERA』
この出展に合わせて発表されたのが、Apple CarPlay上でDolby Atmos(ドルビー・アトモス)再生に対応できるメディアレシーバー『SPHERA』である。アフターマーケット製品としてDolby Atmosへの対応は世界初で、北米での発売は2026年春を予定する。価格は1300ドル(20万5000円前後)。日本を含む他の地域の発売は現時点で未定となっている。
ドルビー・アトモスと言えば、再生音に「高さ」方向を加えた立体音響技術で、映画館から家庭用機器、スマホまで幅広く対応し、まるでその場にいるかのような没入感を味わえるのを特徴とする。ただ、その実現のためにマルチチャンネル化は欠かせず、それに伴って数多くのスピーカーを組み合わせる必要がある。

そのため、新車開発時からスピーカー位置が決められるライン装着のシステムならともかく、後付けでスピーカーをインストールするアフターマーケットの製品がドルビー・アトモスに対応するにはハードルが高かった。
そこでパイオニアは、ドルビー・アトモス再生技術とパイオニア独自のプロセッシング技術を組み合わせることで、既存のフロントおよびリアスピーカーを活用した4チャンネル出力でドルビー・アトモスの立体的な音場を再現できる「SPHERA」を開発。これにより、多くのクルマが標準装着している4チャンネルスピーカーシステムをそのままに、「SPHERA」を組み合わせるだけでドルビー・アトモスの世界を楽しめるものとしたのだ。

また、DEQ(デジタルイコライザー)によって、視聴位置ごとの音場設定を自動的に最適化。これにより、車種によって異なるスピーカー位置を問わず、Apple CarPlayを介してストリーミングで得たドルビー・アトモスの音源の醍醐味をフルに楽しめるようになるというわけだ。
会場ではトヨタ『ハイランダー』を使ったデモも実施された。よりしっかりとした低域を再現するためサブウーファーが追加されていたが、基本システムは純正の4チャンネルシステムを踏襲していた。最初に聞いたのはドルビー・アトモスのデモでよく使われるTiesto and Sevennの「BOOM」。再生音が運転席の周りをぐるぐると縦横無尽に回っているのがよくわかる。後付けとは思えないドルビー・アトモスならではの楽しさを味わうことができた。









