トーヨータイヤ、環境配慮素材96.5%使用のタイヤ開発に成功

トーヨータイヤ、環境配慮素材96.5%使用のタイヤ開発に成功
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トーヨータイヤは、環境負荷の低減に貢献する素材の使用比率を96.5%まで高めたコンセプトタイヤを開発したと発表した。

同社は2024年1月に発表したコンセプトタイヤで、当時最高レベルとなる90%のサステナブル素材使用比率を達成していたが、今回さらに6.5ポイント引き上げることに成功した。市販タイヤにおいて2030年に同素材の使用比率40%、2050年に100%を達成する同社の目標に向けた重要な開発成果となる。

今回のコンセプトタイヤには、全体の61.5%を占めるリニューアブル(再生可能な)素材として、バイオマス由来ブタジエンゴムやバイオマス由来スチレンブタジエンゴム、バイオマス由来ポリエステル繊維、籾殻灰シリカ、植物由来オイルなどを採用。再利用素材(同35.0%)には、富山大学との共同開発で成功したCO2由来ブタジエンゴムをはじめ、再生カーボンブラック、再生ビードワイヤー、再生スチールコードなどを使用している。

特筆すべきは、タイヤの性能や製造工程で重要な役割を担う硫黄や酸化亜鉛といった、従来は代替が困難だった素材について、長年培ってきた材料配合設計技術とタイヤ生産技術を駆使し、再生硫黄や再生酸化亜鉛などの採用を実現したことだ。これにより各部材における環境配慮素材の使用比率が大幅に向上した。

同タイヤは環境性能だけでなく、温室効果ガスの排出量低減や電気自動車の航続距離向上に大きく寄与する転がり抵抗係数を極小化し、日本のタイヤラベリング制度において転がり抵抗値の最上位レベル「AAA(トリプル・エー)」相当を実現している点も特長だ。

同社は今後、実用化に向けたさらなる技術革新を進め、持続可能な社会の実現に貢献する製品を早期に開発し、市場への供給を目指すとしている。

《ヤマブキデザイン》

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