AI音声エージェントによる予約・案内自動化システム、トヨタカローラ香川グループと共同開発…スパークプラス

「Spark+」とトヨタカローラ香川グループのロゴ
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スパークプラスは11月26日、トヨタカローラ香川の新規事業を担うグループ企業であるレモリフと共同で、AIによる予約・案内自動化システムを開発したと発表した。

本プロジェクトは、自動車保険満期案内および来店予約業務の効率化を目的としたDXプロジェクト。既存の顧客管理システム「カイクラ」と連携し、主にVoiceGPTを活用した音声AIエージェントによるアウトバウンド架電からアポイント取得・通話記録までを自動化する仕組みを構築した。

電話応対にかかる工数削減・来店率の向上・顧客満足度改善を実現するモデルケースとして、モビリティサプライチェーンにおける実用的なAI導入事例となる。

電話応対業務は、金融機関・販売サービス業・医療機関・自治体など多くの組織で共通する課題を抱えている。「顧客とつながらない」「かけ直しに時間がかかる」「記録整理が煩雑」などの問題は、職員の負担や顧客の不満を引き起こしやすい領域である。

スパークプラスが今回開発したAIによる予約・案内自動化システムは、自然言語処理技術(LLM)を活用した対話型音声AIで、電話での予約・確認・案内を自動化する。単純なIVR(自動音声応答)とは異なり、文脈を理解してシナリオに沿った自然な会話を行うことができる。24時間対応、オペレーター転送、FAQ応答、リマインド通知なども行え、業務効率と顧客体験の両立を実現する。

また、今回の取り組みを通じて、スパークプラスはモビリティサプライチェーンのDXプロジェクトの標準的な推進プロセスを確立した。プロジェクトを通じて培った知見を元に、将来的には自治体・医療機関・公共インフラ事業者など、幅広い分野への展開を視野に入れている。

スパークプラスは今後、AI予約・案内自動化システムを本プロジェクトだけでなく、地方社会に根ざしたDXインフラとして展開していく。トヨタカローラ香川グループとの取り組みで得た知見をもとに、地域企業が抱える人材不足・業務継続性・顧客接点の課題に対し、AIを現場に溶け込ませるアプローチを進める。

「つながらない」「待たされる」といった地域特有の課題を解消し、「待たせない社会、地方でも等しく届くサービス体験」の実現を目指していく。

《森脇稔》

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