車椅子用電動医療機器「AVATHOR ONE」、ステランティスのEV使用済みバッテリーで実現

電動車の使用済みバッテリーを再利用。車椅子利用者や移動に制約のある人向けの電動医療機器「AVATHOR ONE」
  • 電動車の使用済みバッテリーを再利用。車椅子利用者や移動に制約のある人向けの電動医療機器「AVATHOR ONE」

ステランティスは、電動車の使用済み高電圧バッテリーを再利用する「セカンドライフバッテリー」事業の一環として、車椅子利用者や移動に制約のある人向けの電動医療機器「AVATHOR ONE」を開発したと発表した。

この革新的で持続可能なソリューションは、障害者の新たな移動の自由を実現し、技術、デザイン、社会的責任、循環経済を融合させている。システムの中核部分には、地元のシステムインテグレーター企業INTENTとの供給契約を通じて再利用されたステランティスのセカンドライフバッテリーが独占的に使用されている。

製品開発には複数の企業が連携した。循環経済専門部門のSUSTAINeraがトリノ地域で回収した電動車の使用済みバッテリーを提供し、INTENTが元の15kWhモジュールを分解して新しいユニット(1.4kWh短距離用または2.8kWh長距離用)に再パッケージ化した。トリノを拠点とするスタートアップのAvathorが電動医療機器の開発・製造を担当し、イタルデザインがコンセプトから市場投入可能な製品への開発に貢献した。


《森脇稔》

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