日野『レンジャー』現行モデルの再申請を断念、2026年モデルで尿素SCRエンジンに統合へ

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日野自動車は、エンジン認証不正問題により型式指定が取り消された中型エンジン「A05C(HC-SCR)」搭載の『レンジャー』について、現行モデルの再申請を断念し、2026年モデルで「A05C(尿素SCR)」エンジンに統合すると発表した。

同社は2022年3月29日に国土交通省から型式指定の取消処分を受けた中型エンジン「A05C(HC-SCR)」および同エンジンを搭載した中型トラックのレンジャーの一部車型について、型式指定の再申請に取り組んできた。しかし対応に想定以上の時間を要していることから、現行の「A05C(HC-SCR)」搭載車の再申請は行わず、エンジンを「A05C(尿素SCR)」の1機種に統合した2026年モデルで対応する方針を決定した。

2026年モデルは現在開発中であり、詳細は改めて発表するとしているが、顧客のニーズに応えられる商品バリエーションをラインアップする計画だという。

また、同様に型式指定の取消処分を受けた大型エンジン「E13C」および同エンジン搭載の大型トラック『プロフィア』については、現在再申請に向けて劣化耐久試験を実施しており、2025年内の再申請を目指している。

なお、現在使用されている「A05C(HC-SCR)」搭載の日野レンジャーについては、これまで通り使用可能であることも併せて発表された。

日野自動車によると、尿素SCRは尿素水を用いた化学反応により排出ガスを浄化する後処理システムであり、HC-SCRは燃料から生成した炭化水素(HC)を用いた化学反応により排出ガスを浄化する後処理システム。2026年モデルでは、これらのシステムを尿素SCRに一本化することになる。

《森脇稔》

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