GMは、英イングランドのロイヤルレミントンスパに新しい先進デザインスタジオを開設した。これに合わせて、同スタジオが開発した未来のシボレー『コルベット』のコンセプトカーを公開した。
新スタジオは、バーミンガムから約32km離れた場所に位置し、GMのグローバルデザインネットワークの重要な一部となる。約2300平方mの広さを持ち、30人以上のデザイナーやクリエイティブチームが所属している。
公開されたコルベットコンセプトは、GMの複数のスタジオが参加する世界規模のデザインプロジェクトの一環として開発された。2025年を通じて、さらに多くのコルベットコンセプトが公開される予定だ。

英国チームが手がけたコンセプトは、コルベットの象徴的なデザイン要素を未来的な美学に巧みに取り入れている。クリーンなフォルムと力強いシェイプに焦点を当て、航空産業からインスピレーションを得たデザインとなっている。
ボディ構造には積層造形技術を採用し、軽量化と製造効率の向上を図っている。また、空力性能を高めるための革新的な設計も特徴だ。
特筆すべきは「Apex Vision」と呼ばれる要素だ。1963年のシボレー『コルベット・スティングレイ』の「スプリットウィンドウ」にインスピレーションを得たこの機能は、垂直の中央スパインを強調し、構造要素としても機能しながら、道路と周囲のパノラマビューを提供する。
GMのグローバルデザイン担当上級副社長、マイケル・シムコー氏は「先進デザインチームの任務は、生産車両の創造をはるかに超えている。これらのチームは主に、5年、10年、さらには20年先のモビリティの姿を想像し、GMのイノベーションを推進することを任務としている」と述べた。

新スタジオの開設は、GMの欧州市場への注力を示すものでもある。同社はキャデラックの電気自動車ビジネスを欧州で拡大し、英国と欧州本土でのコルベット販売開始の準備を進めている。