トヨタ秘蔵、コンセプトカーの写真を公開…86シューティングブレークやボディから出現するエンジン

トヨタ・フューチャー・ハイパフォーマンス・コンセプト(1989年)
  • トヨタ・フューチャー・ハイパフォーマンス・コンセプト(1989年)
  • トヨタ EV コンセプト(1990年)
  • トヨタ EV コンセプト(1990年)
  • トヨタ X86D(2012年)
  • トヨタ X86D(2012年)

トヨタ自動車の米国デザインスタジオの「CALTYデザインリサーチ」は、設立50周年を祝う企画の第2弾として、秘蔵のコンセプトカー3台の写真を初公開した。

1973年、米国カリフォルニア州に設立されたのがCALTYだ。CALTYは設立当初、表だって活動はしていなかった。独自のアイデンティティを確立し、日本のトヨタ自動車のグローバルデザイン本部に新風を吹き込むのが狙いだったという。

1980年代末になると、CALTYのチームはスピードを上げ始めた。次々と先鋭的なデザインスタディを発表し、その多くがパフォーマンス&スポーツカーだった。

1989年に発表された『フューチャー・ハイパフォーマンス・コンセプト』は、先鋭的デザインをまとう代表的な1台だ。ボディからエンジンが出てくるのが特長。ボタンを押すだけで、ミッドマウントされたパワープラントが車体から浮き上がり、走行中に冷却効果を発揮した。それだけではない。駐車時には運転席側のボディを、ガラスで覆うことができた。1980年代は派手さとセンスが重視されており、この先進的なコンセプトも例外ではなかったという。

2台目は小型のEVコンセプトだ。初代『プリウス』をはじめ、電動車が世界中の道路を走るようになる前、CALTYはトヨタにEVの姿を見せるために、このEVコンセプトを製作した。

トヨタ EV コンセプト(1990年)トヨタ EV コンセプト(1990年)

そのデザインは、空力特性に優れ、最大限の走行効率を発揮するコンパクトで軽量なEVだった。エネルギー効率の高いEVは、風を切るプロファイルと細いタイヤで際立っていた。ファミリーに理想的な2ドアの2+2レイアウトは、市街地での通勤を想定したものだった。CALTYがEVというジャンルに本格的に参入した最初の1台となった。

2012年の初代『86』の発表後、CALTYは86のユニークなプラットフォームとパッケージ、フラット4エンジンをさらに活用することを思いついた。

2012年に発表されたコンセプトカー『X86D』は、スレンダーな2ドアクーペを、4ドアのシューティングブレークに変身させた。ユニークな形状のバックサイドは際立っており、リアから見るとホットロッドのような外観を与えているという。

レーシングカーのコックピットを模したキャビンは、ドライバーを中心に配置された。ボクサーエンジンの低さを生かした低いボンネットラインは、ピュアスポーツカーらしいデザインだった、としている。

トヨタ X86D(2012年)トヨタ X86D(2012年)
《森脇稔》

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