超小型EV「ミニマムモビリティ コンセプト」本格テストで判明した量産への課題【KGモーターズ徹底分析 第3回】

動力性能と軽量化の課題

モーターとインバーター周りの重要性

量産化への課題を乗り切るために

名古屋大学のシャシーダイナモでテスト中のミニマムモビリティ コンセプト。
  • 名古屋大学のシャシーダイナモでテスト中のミニマムモビリティ コンセプト。
  • 計測中のシャシーダイナモのコントローラー画面。
  • 計測中のパワーアナライザ。
  • 軽量化は大きな課題だが、車体だけでなく、モーターやインバーター、電池まで含めて考える必要がある。
  • ルネサス エレクトロニクスのEV/HV向け100kW級インバーターソリューション(参考画像)。
  • 大きな注目を集めているミニマムモビリティ コンセプトだが、量産化に向けた課題はまだある。
  • 名古屋大学のシャシーダイナモでテスト中のミニマムモビリティ コンセプト。
  • 名古屋大学のシャシーダイナモでテスト中のミニマムモビリティ コンセプト。

原付並みの維持コストで、誰もが気軽に買える、気軽に乗れる超小型EV。そんな“チョイ乗りモビリティ”を目指すKGモーターズの『ミニマムモビリティ コンセプト』に注目が集まっている。

長年自動車業界で活躍し、EVに精通する鈴木万治氏が、開発元のKGモーターズに密着取材する第3回は、ミニマムモビリティ コンセプトをシャーシダイナモに乗せて各部の特性をチェック。量産に向けた設計上の課題を明らかにしていく。

名古屋大学でシャーシダイナモ試験

KGモーターズは、広島で第二の車メーカーを目指している。つまり、試作車ではなく、量産車を社会に販売するということだ。KGモーターズは名古屋大学パワーエレクトロニクス研究室の山本真義教授の協力を得て、シャーシダイナモを使ってパワエレ部分の効率を計測した。本記事では、その結果にもとづく現状の課題認識を中心に、量産に向けてのポイントについて関係者で議論した概要についてまとめた。

今回、東京オートサロン2023に展示したミニマムモビリティ コンセプトを名古屋大学NIC車両実証実験室に持ち込んだ。


《鈴木万治》

鈴木万治

鈴木万治|スズキマンジ事務所代表 1986年(昭和61年)名大院工学部原子核工学修了、日本電装(現デンソー)入社。宇宙機器開発やモデルベース開発など全社プロジェクトを担当。2017年から20年まで米シリコンバレーに駐在し、18年からは中国子会社のイノベーション部門トップも兼務。数週間ごとに米中を行き来する生活を送った。21年にスズキマンジ事務所を開業。(記事は個人の見解であり、所属する会社とは一切関係ありません)

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