ヘッドライトの黄ばみ&白濁をリフレッシュ ~Weeklyメンテナンス~

ヘッドライトの黄ばみ&白濁をリフレッシュ ~Weeklyメンテナンス~
  • ヘッドライトの黄ばみ&白濁をリフレッシュ ~Weeklyメンテナンス~

ヘッドライトは経年劣化で黄ばんでくる。理由はヘッドライトの素材に用いられている樹脂が紫外線などのダメージを受けて徐々に濁ってクリアさが損なわれるため。定期的なメンテナンスが必要だ。

愛車のヘッドライトが黄ばんだり白く濁ってしまった経験あるユーザーも多いだろう。かつてクルマの多くはヘッドライトのレンズはガラスを採用していたたため、経年劣化でクリアさが失われることは無かったのだが、近年のクルマはヘッドライトに樹脂(ポリカーボネート)を用いているため、紫外線や熱などによる劣化が起こる。新車時はクリアできれいだったヘッドライトも年数を経ると透明度が徐々に落ちていくのはそのためなのだ。白濁や黄ばみはヘッドライトの照度にも関わってくるので、定期的なメンテナンスを実施してクリアで明るいヘッドライトを保つように心がけると良いだろう。

対策としては磨きのプロにオーダーするのがもっとも効果的で耐久性的にも確実な方法ではあるのだが、週末DIYで比較的手軽にヘッドライトのクリアさを取り戻すこともできる。ヘッドライトのクリア処理を目的にしたアイテムもカー用品店に行くと数多く売られているので、気になったアイテムを試してみると良いだろう。

◆樹脂の劣化が黄ばみの原因の場合が多い

対策を実施する前に、まずはヘッドライトの黄ばみ、白濁の原因から紹介しよう。先にも紹介した通り、ヘッドライトには樹脂のレンズが用いられている。樹脂は紫外線やヘッドライトの熱に影響を受けやすくそのままでは劣化してしまう。

そこでヘッドライトの表面には耐久性アップのためにコーティング処理が施されている。これがヘッドライトの劣化を防ぐ役目をしているのだが、長年クルマを使っていると紫外線によるダメージ、熱による影響、さらには走行時に受ける小さなキズの蓄積などもあり、徐々にコーティング層がはがれ落ちる/または劣化してしまうのだ。これがヘッドライトが黄ばんでいたり白く濁ったりする要因になるのだ。

そこでリペアの方法としては痛んでしまったコーティング層を除去した上で、もう一度コーティング処理をすることになる。単純に黄ばみや白濁を除去するなら、コンパウンドで樹脂面を磨いていくだけでOK。短期間であればクリアなヘッドライトが戻ってくる。しかしコーティングを施していない樹脂は再び劣化が進行してしまう、磨いても磨いてもすぐに白濁してしまうのはそのためだ。

そこで便利なのがヘッドライト用の専用ケミカルだ。多くの場合はクリーナーとコーティングがセットになっているので、黄ばみ、白濁してしまったヘッドライトをクリアにした上で、再び劣化しにくくするためにコーティング処理を施すため使い勝手が良いのだ。

◆クリーニングは気合いを入れて下地処理!

ヘッドライトのクリーニング+コーティング作業を開始する前に、まずはヘッドライトを洗浄するのは基本。その上でヘッドライト回りのボディなどをマスキングしておくことも忘れずに。ボディ側にキズやケミカルによるシミなどが及ばないためにこれは必須だ。

下準備が完了したら下処理としてクリアなヘッドライトを蘇らせる作業を開始。その際にはコンパウンドのような研磨剤(ヘッドライトの劣化がひどい場合には耐水サンドペーパーで研磨する必要が出てくる場合もある)を用いるケースと、クリーナーと呼ばれる樹脂表面の汚れを落とす効果を備えた専用の液剤を用いるケースがある。ヘッドライトの劣化具合を見た上で最適なアイテムを選ぶと良いだろう。一般的には劣化がかなり進んだ状態ではコンパウンドなどで表面を磨く方が効果が出やすい傾向にある。逆に軽い劣化の段階であればクリーナーを使った処理も手軽&効果的だ。

ピカピカでクリアなヘッドライトを作ったら、仕上げにはコーティングを施す。下地で樹脂面をクリアに仕上げた上にコーティング処理を施すと、濡れたようなきれいな艶が出てくるのでヘッドライト周辺の質感も大幅にアップする。ここで用いるコーティング剤(ヘッドライト専用に設定されている)には複数の素材がある。あくまでも傾向だがハードなコーティング皮膜が出来るものは塗り直しが効かないなど、施工の難易度が高い傾向にあるようだ。対して皮膜の強度はそこそこ(耐久性もそれなり)のコーティング剤の場合、比較的施工が簡単なケースも多い。各メーカーがコーティング剤の開発に力を入れているため、必ずしも上記の傾向になるわけではないものの、コーティング剤によって施工難度と耐久性が変わってくることがあることを憶えておいた方が良いだろう。

耐久性の長短はあるもののヘッドライトのクリーニングは一度処理すると半永久的に効果が発揮されるものではなく、ある一定の間隔で繰り返しメンテナンスが必要だと考えておけく方が賢明だろう。

このようにヘッドライトのクリーニング&コーティング処理を施すことでクリアで美しいヘッドライトが蘇る。ヘッドライトがきれいになるとヘッドライトの明るさにも影響するため安全性にもつながり、同時に美しいヘッドライトはクルマ全体のイメージアップにもつながるのでぜひ定期的に実施したいメンテナンスだ。

土田康弘|ライター
デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後に出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオ、クルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も請負。現在もカーオーディオをはじめとしたライティング中心に活動中。

《土田康弘》

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