「走りの楽しさを忘れない大人のバイク」を謳うホンダ『ホーク11』が、9月に発売となる。70年代の名車『ホーク』の名を受け継ぎ、いわゆるカフェレーサースタイルで登場するとあって、期待するファンも多いのではないだろうか。
懐かしの造形を現代風にアレンジ

まず目を引くのは、FRP製の流麗なロケットカウルだろう。カウルを起点に、燃料タンクからシート、そしてテールまで繋がる美しいラインを描いている。曲面に映り込む周囲の風景も、このバイクのデザインを構成する要素として欠かせない。落ち着いていて、上質な佇まいだ。
ヘッドライトは昔懐かしの円形だが、LEDライトを採用したことでネオクラシックな雰囲気を醸し出す。ミラーはハンドルの下側に配置されており、カフェレーサーらしい低く構えるスタイリングと後方の見やすさの両立を目指した。
ボディカラーは写真の「パールホークスアイブルー」、シルバーとブラックを組み合わせる「グラファイトブラック」の2色を用意する。
余裕のあるライディングを演出する味付け

エンジンは『CRF1100アフリカツイン』と共用の水冷直列2気筒エンジン。270度位相クランクが、ツインらしい鼓動感を演出する。これに組み合わせるのは6速マニュアルトランスミッション。アフリカツインやその派生車種にはDCTの設定があるが、ホーク11はMTのみという硬派な仕様だ。
大型バイクとはいえ、車重は214kgと兄弟車より軽く、比較的取り回しもしやすい。足回りはフロントがショーワ製のSFF-BP、リアがシングルチューブ分離加圧式。ワインディングでも高い路面追従性を発揮し、軽快な走りを実現する。
エンジン特性や加速時の電子制御の介入度合いは、ライディングモードの選択によって変更できる。「SPORT」、「STANDARD」、「RAIN」、「USER(制御を自分好みに設定できる)」という4つのモードから、その時々のシチュエーションに合った乗り味を楽しむことができる。

ハンドルはセパレートタイプが採用され、ライディングポジションは必然的に前傾姿勢となる。メーターは視認性の高い丸型の反転液晶メーター。速度や回転数をはじめとした各種の情報を、直感的に理解することが可能だ。
ホーク11は9月29日に発売予定で、価格は139万7000円となる。
