本格システムを簡単に構築できる便利ユニット[プロが頼りになるワケ]

「パワーアンプ内蔵DSP」を使用してシステムメイクしたオーディオカーの一例(製作ショップ:ブリーズ<奈良県>)。
  • 「パワーアンプ内蔵DSP」を使用してシステムメイクしたオーディオカーの一例(製作ショップ:ブリーズ<奈良県>)。
  • 「パワーアンプ内蔵DSP」を使用してシステムメイクしたオーディオカーの一例(製作ショップ:ブリーズ<奈良県>)。
  • 「パワーアンプ内蔵DSP」を使用してシステムメイクしたオーディオカーの一例(製作ショップ:ブリーズ<奈良県>)。
  • 「パワーアンプ内蔵DSP」を使用してシステムメイクしたオーディオカーの一例(製作ショップ:ブリーズ<奈良県>)。
  • 「パワーアンプ内蔵DSP」の一例(マッチ・UP 10DSP)。
  • 「パワーアンプ内蔵DSP」の一例(マッチ・PP-62DSP)。

クルマの中でかける自分の好きな音楽が、今よりもっと良い音で聴けたらどうだろう。それを実現してくれる頼れる“音のプロ”がいる。それが「カーオーディオ・プロショップ」だ。当連載では、彼らのバリューを多角的に解説している。

◆「DSP」の導入が向いたクルマが増えている!?

現在は、「システムアップ」をしたいと思ったときに「カーオーディオ・プロショップ」がいかに頼りになるのかを説明している。今回は、「パワーアンプ内蔵DSP」を導入しようと思ったときのことを解説していく。

最初に、「パワーアンプ内蔵DSP」とは何なのかを簡単に紹介しておこう。これは、サウンドチューニングを行うための機器である「DSP(デジタル・シグナル・プロセッサー)」と「外部パワーアンプ」とが一体化したユニットだ。

ところで、カーオーディオでは「DSP」が活躍する。なぜなら、車内には音響的に不利な要因がいくつかあり、しかし「DSP」を使えばそれらへの対処が可能となるからだ。つまり、「DSP」があれば本格的なカーオーディオシステムを構築できる。

なお昨今は、純正カーオーディオシステムでもサウンドチューニング機能が組み込まれているケースが増えつつある。しかし、その設定内容を後からいじれない場合が多い。そういったタイプの車両では特に、市販「DSP」は重宝する。スピーカーを交換する際にはそのスピーカーに合ったチューニングを施せるし、よりHi-Fi的な方向にサウンドを煮詰めることも可能となるからだ。

「パワーアンプ内蔵DSP」を使用してシステムメイクしたオーディオカーの一例(製作ショップ:ブリーズ<奈良県>)。「パワーアンプ内蔵DSP」を使用してシステムメイクしたオーディオカーの一例(製作ショップ:ブリーズ<奈良県>)。

◆「トヨタ車純正ディスプレイオーディオ」搭載車には、特に向く!?

ちなみに、「DSP」を導入しようと思った場合、選択肢は大きく3つある。高度な「DSP」が搭載された「ハイエンド・メインユニット」、「単体DSP」、「パワーアンプ内蔵DSP」、この3つだ。

で、純正の「メインユニット」が交換しやすい車種でかつ現状の「メインユニット」の使い心地に不満があれば、「ハイエンド・メインユニット」が候補となる。対してその他の2つは、例えば「トヨタ車純正ディスプレイオーディオ」の搭載車のように純正「メインユニット」を交換し難い車種と、使用中の「メインユニット」がまだ新品の場合に向いている。

ただし「単体DSP」は、併せて「外部パワーアンプ」も用意する必要があるので導入のハードルが高い。

しかし「パワーアンプ内蔵DSP」なら、「パワーアンプ」が一体化されているので「単体DSP」と比べて導入のハードルが低い。より気軽に“本格システム”の構築が可能となるのだ。

とはいえ、取り付け作業は簡単ではない。まず配線がやっかいだ。配線作業は“信号系”の配線と“電源系”の配線とを両方行わなければならないが、どちらもひと筋縄でいかない。

まず“信号系”の配線では、純正「メインユニット」との接続に手間がかかる。音楽を聴く分にはスマホ等の外部機器を繋げが良いので(そうすればシステムの最上流からスピーカーの手間までがばっちり高音質化される)、その意味では純正「メインユニット」は繋がなくても良いのだが、そうは言いつつも純正「メインユニット」も活かしたい。そうしないとラジオが聴けなくなり、純正「メインユニット」にナビ機能が搭載されている場合にはナビ音声も聞けなくなる。

「パワーアンプ内蔵DSP」の一例(マッチ・UP 10DSP)。「パワーアンプ内蔵DSP」の一例(マッチ・UP 10DSP)。

◆「カーオーディオ・プロショップ」なら、配線も設置も確実に安全に実行可能!

しかし、純正「メインユニット」の多くには音声出力端子が備わっていないので、スピーカー出力をどこかしらで分岐して繋ぐしかない。この作業が面倒なのだ。分岐する場所の見極めにセンスが必要で、そして純正配線をカットしたり端子を装着したりといった細かな手間がかかる。慣れていないと適切に行い難いのだ。

そして、電源配線も簡単ではない。家庭用の機器のようにコンセントにプラグを差し込めばOKというわけにはいかないからだ。さらに言うと「パワーアンプ内蔵DSP」は、「内蔵パワーアンプ」がそこそこ多くの電気を必要とする場合が多く、そうであればプラス電源は車両のメインバッテリーから直接引き込みたい。そうした方が音に効く。でもこの作業がまた、高難易度だ。

その点「カーオーディオ・プロショップ」は、“信号系”の配線も“電源系”の配線も安全性にも配慮した上で完了してくれる。

また、設置も任せて安心だ。シート下に取り付けられることも多いが、場合によっては固定用のボードを敷いた方が良いこともある。そして最後、その高度なチューニング機能も、「カーオーディオ・プロショップ」は確実に使いこなす。

今回は以上だ。次回も「システムアップ」においてプロが頼りになるその心を解説していく。お楽しみに。

太田祥三|ライター
大学卒業後、出版社に勤務し雑誌編集者としてキャリアを積む。カー雑誌、インテリア雑誌、そしてカーオーディオ専門誌の編集長を歴任した後、約20年間務めた会社を退職しフリーに。カーオーディオ、カーナビ、その他カーエレクトロニクス関連を中心に幅広く執筆活動を展開中。ライフワークとして音楽活動にも取り組んでいる。


《太田祥三》

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