ジープ グランドワゴニア「L」、510馬力「ハリケーン」初搭載…ニューヨークモーターショー2022

標準ボディよりも全長は305mm長い

最大トルクは69.1kgm

高出力と低燃費を両立させるテクノロジー

ジープ・グランドワゴニア L(ニューヨークモーターショー2022)
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ジープは4月13日、米国で開幕したニューヨークモーターショー2022(ニューヨーク国際オートショー2022)において、『グランドワゴニアL』(Jeep Grand Wagoneer L)を発表した。

◆標準ボディよりも全長は305mm長い

同車は、ジープブランドの最上位SUVの新型『グランドワゴニア』に追加されたロングバージョンだ。標準ボディの新型グランドワゴニアと比較して、全長は305mmプラスの5759mm、ホイールベースは178mmプラスの3303mmとした。

室内は3列シートで、2列目はキャプテンシートが標準、ベンチシートはオプションとなる。乗車定員は7~8名。ホイールベースと全長の延長により、キャビン空間を拡大している。

また、荷室の容量も拡大している。荷室容量はクラス最大で、新型グランドワゴニアに対しても、容量を増している。

ジープ・グランドワゴニア Lジープ・グランドワゴニア L

◆最大トルクは69.1kgm

ステランティスが新開発した3.0リットル直列6気筒ガソリンツインターボエンジンの「ハリケーン」を初搭載する。ハリケーンは、排出ガスを削減し、燃費を向上させながら、よりパワフルなエンジンとなっているのが特徴だ。スムーズに回る直列6気筒エンジンに、最新のツインターボテクノロジーを組み合わせている。

ハリケーンエンジンは、2350rpmからレッドゾーンまで、ピークトルクの90%以上を引き出し続ける特性とした。ワイドかつフラットなトルクバンドが力強い走りを可能にしているという。また、ハリケーンの直列6気筒は、ボア、ストローク、シリンダー間隔などの設計を、2.0リットル直列4気筒ガソリンターボエンジンと共有する。

ハリケーンは、大排気量エンジンよりも優れた燃費と排出ガスの削減を実現すると同時に、競合他社のエンジンよりも多くのパワーとトルクを生み出す。ハリケーンには、2つの仕様が用意されており、グランドワゴニアLには、高出力バージョンを搭載する。ピークブースト圧が26psiに引き上げられており、最大出力510hp、最大トルク69.1kgmを獲得する。牽引時にも大幅な燃費の向上を実現しながら、優れたパフォーマンスも維持する、と自負する。大排気量エンジンよりも最大15%燃費を改善しつつ、V型8気筒ガソリンエンジンに匹敵する性能を実現しているという。

ジープ・グランドワゴニア Lジープ・グランドワゴニア L

◆高出力と低燃費を両立させるテクノロジー

ハリケーンの基盤は、構造用アルミ製オイルパンを備えたアルミ製エンジンブロックだ。クロスボルト鋼のメインベアリングキャップには、鍛鋼クランクシャフトと鍛鋼コネクティングロッドが組み込まれる。低慣性かつ大容量の2個のターボチャージャーが、スロットル入力に迅速に応答するために、それぞれが直6エンジンのうちの3気筒を受け持つ。また、シリンダーボアのプラズマトランスファーワイヤーアーク(PTWA)コーティングにより、薄型で低摩擦を実現している。

専用のチェーン駆動シャフトによって作動する2個のポンプを採用する。これにより、350バールの高圧での直接燃料噴射を可能にした。エンジンはDOHCで、広範囲で完全に独立した可変バルブタイミング機構を備える。エンジンの再始動を迅速に行うために、強固なスターターモーターを備えた省燃費のエンジンストップスタート(ESS)機能が付く。

専用の冷却回路を備えたチャージクーラーは、デュアルインレット。シリンダーヘッドとデュアル水冷式エキゾーストマニホールドを一体設計した。連続可変容量式のオイルポンプは、ポンプ出力をエンジンの状態に合わせて調整し、摩擦損失を減らし、燃料の節約に貢献する。ハイフローボールバルブサーモスタットは、冷却システムの制限を最小限に抑え、機械的損失を低減させている。

ジープ・グランドワゴニア Lジープ・グランドワゴニア L
《森脇稔》

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