ルノー カングー バン 新型、EVに続いて内燃エンジン車の写真を公開

センターピラーを廃止して1450mmの大開口部を実現

長くて大きいもの吊るして運べる「イージーインサイドラック」

ホイールベースの異なる標準ボディとロングボディ

ルノー・カングー・バン 新型
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ルノーは4月7日、新型『カングーバン』(Renault Kangoo Van)の写真を公開した。

新型『カングー』に関しては、すでに欧州で乗用モデルとそのEV版、商用EVの『カングーバンE-TECHエレクトリック』が発表されている。今回写真が公開されたのは、内燃エンジン搭載のカングーバンになる。

◆センターピラーを廃止して1450mmの大開口部を実現

新型カングーバンを代表する革新的な装備が、「イージーサイドアクセス」と「イージーインサイドラック」だ。これは、小型商用車に求められる積載性と室内へのアクセス性を引き上げる新装備になるという。

イージーサイドアクセスは、サイドからの室内へのアクセス性を高める。都市の中心部でとくに便利なイージーサイドアクセスは、駐車場の大きさに関係なく、室内の荷物に簡単にアクセスできる。センターピラーを廃止することで、新型カングーバンは、ボディサイドに1450mmの開口部を持つ。これは、従来型の2倍のサイズで、クラスで最も広いサイドアクセス性を提供すると、自負する。

センターピラーのない車両を設計するのは、ルノーにとって初めてだった。そのため、車両のアーキテクチャを刷新し、センターピラーに固定されている部品を再配置した。たとえば、ドアを車体に固定できるように、ロック機構を車両の上部と下部に移動させた。助手席シートベルトのサイドも入れ替えた。側面からの衝撃に耐えられるように、ドアには専用補強材が9個追加されている。

ルノー・カングー・バン 新型ルノー・カングー・バン 新型

◆長くて大きいもの吊るして運べる「イージーインサイドラック」

また、カングーを25年間生産しているフランスのモーブージュ工場は、センターピラーレス車両を組み立てるために、製造ラインを改修した。

サイドドアがプレス工程からラインオフした時、サイドドアが次の製造プロセスに向かう途中で反ることを避けるため、センターピラーが残されている。次の製造プロセスで、センターピラーが切断され、6台のロボットが、ドアの耐衝撃性を高めるために補強部品を追加する。 3つのデバイスがリアルタイムでドアを監視し、ドアが正しい形状であることをmm単位の精度で確認する。次に塗装工程では、専用設計されたヒンジが組み込まれ、スライド式サイドドアのフレームを所定の位置に保持する。最後に、組み立てラインで、シールドを行う。

また、イージーインサイドラックは、格納式のインテリアギャラリーだ。長くて大きいもの吊るして運び、荷室フロアを有効に使う革新的装備になるという。インテリアは、水平基調のダッシュボードが特長だ。収納スペースは豊富に設けられた。新設計されたシートは、快適性と耐久性が追求されている。新型には、ルノー「EASY LINK」マルチメディアシステムが用意されている。

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◆ホイールベースの異なる標準ボディとロングボディ

新型は、アスリートでダイナミックなデザインを採用する。主に法人や店舗などの個人事業者を対象としており、最新のテクノロジーを備えたプロ向けのオーダーメイド車両を目指した。ルノーによると、彫刻的でダイナミックなデザインが特長で、ビジネスやモビリティのニーズの変化に対応しているという。

筋肉質なエクステリアデザインとした。フロントには、グリルとバンパーの間にクロームラインを配置した。ボディサイドは、彫刻的なデザイン。洗練された仕上げとクロームインサートが高級感を演出する。

新型には、ホイールベースの違いで、標準ボディとロングボディの2種類を用意した。有効室内スペースは、標準ボディが最大3.9立方m、ロングボディが最大4.9立方m。最大積載量は、標準ボディが600kg、ロングボディが800kgとしている。

《森脇稔》

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