建設中の北海道新幹線渡島トンネルで土砂流入…地表面には影響なし

土砂が流入した渡島トンネル台場山工区の掘削面(札幌方)。3月22日8時頃。流入は小規模で掘削面は安定しているという。原因は調査中で、引き続き坑内の監視を継続するという。
  • 土砂が流入した渡島トンネル台場山工区の掘削面(札幌方)。3月22日8時頃。流入は小規模で掘削面は安定しているという。原因は調査中で、引き続き坑内の監視を継続するという。
  • 土砂流入箇所(赤線部分)の地表面。3月21日13時頃。
  • 渡島トンネル台場山工区の位置。
  • 渡島トンネル台場山工区の位置(平面図)。

独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構(鉄道・運輸機構)は3月22日、北海道新幹線渡島トンネルの台場山工区で土砂流入が発生したと発表した。

同トンネルは新函館北斗~新八雲(仮称)間に建設されている長大トンネルで全長は32.675km。貫通すれば、国内の陸上鉄道トンネルでは東北新幹線の八甲田トンネルを抜き1位の長さとなる。

渡島トンネル台場山工区の位置。渡島トンネル台場山工区の位置。

土砂流入が発生した箇所は、全長3.5kmの台場山工区のうち新函館北斗方となる新青森起点156.174kmの地点で、北海道北斗市中山地内の山林、地下約50mに位置する。3月17日3時20分頃に掘削面右上から大量の湧水が坑内に流入。3月18日13時頃には土砂の流入が始まり土嚢が設置された。3月22日9時時点で累計約340立方mの土砂が流入しており、小康状態に入っているが、工事の中断は続いている。

渡島トンネル台場山工区の位置(平面図)。渡島トンネル台場山工区の位置(平面図)。

幸い怪我人はなく、ドローンによる調査の結果、現時点で地表面に変化がないことが確認されているが、今後の状況によっては影響が懸念されるという。

土砂流入箇所(赤線部分)の地表面。3月21日13時頃。土砂流入箇所(赤線部分)の地表面。3月21日13時頃。
《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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